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ファナック株が続落、今期営業利益56%減へ-回復に時間とアナリスト

ファナック株が続落した。今期(2021年3月)の連結営業利益が前期に比べ56%減の385億円になる見込みだと28日に発表。新型コロナウイルス感染拡大が産業向けロボットや工作機械の販売に影響し、市場予想(770億円)を大きく下回った。

  29日の取引で株価は一時前日比6.5%安の1万8950円と3営業日連続で下げ、下落率は4月1日以来、約4カ月ぶりの大きさとなった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の佐々木翼アナリストは28日付のリポートで、国内や欧米の需要に下げ止まり感があり、悲観視する必要はないとした一方、「本格的な業績回復には先進国や自動車の設備投資回復が必要で、時間を要する」との見方を示した。

今期の予想

  • 売上高は前期比17%減の4233億円
  • 営業利益は同56%減の385億円
  • 純利益は53%減の345億円

  4-6月期決算を発表した4月下旬時点では、新型コロナの影響が読みにくいとして今期予想の開示を見送っていた。4-9月期の営業利益予想については、コロナ感染が収束した中国での生産活動の回復を背景に従来比7.9%増(前年同期比58%減)の204億円に上方修正した。

  今期見通しでは為替レートを1ドル=101.91円(前期実績108.74円)、1ユーロ=115.87円(同120.82円)と円高に見積もっていることも減益要因となる。

  山口賢治社長は決算会見で、営業利益で約6割の減益を見込む上期と同様、下期も厳しい状況が続くとの見通しを示した。日米欧市場の回復も見込むが、「コロナの状況を見ながら一進一退。ただ方向感としてはこれ以上悪くなることはないと思っている」と述べた。

  ファナックは工作機械に組み込む数値制御(NC)装置で世界シェアトップ。NC装置を含む工場の自動化(FA)事業のほか、産業用ロボットの製造などを手掛ける。ブルームバーグのデータによると韓国サムスン電子トヨタ自動車、台湾の鴻海精密工業に製品を供給する。

4-6月期の業績

  • 売上高1092.6億円、前年同期比19%減、市場予想1080億円
  • 営業利益110.8億円、同61%減、市場予想121.8億円
  • 純利益90.9億円、同61%減、市場予想110.5億円

  4ー6月期は受注額が前年同期比21%減となったが、中国向けは6割増えた。山口社長は中国市場の回復について、「ずっとこのペースで続くとみていない」と話した。売上高はFAが20%減、ロボットが14%減だった。設備投資額は前年同期から134億円少ない55億円だった。

BlendTec Blender Facility Ahead Of Markit Manufacturing Figures

ファナックの産業用ロボット

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