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三菱自:今期純損失3600億円、04年度以来の赤字幅-岐阜工場閉鎖

更新日時
  • 新型コロナ影響本格化の4-6月は売上高6割近く減少、営業赤字に
  • 新中期計画の構造改革で固定費2割削減、東南アジアをさらに強化へ

三菱自動車は27日、今期(2021年3月期)の純損失がリコール問題の影響で業績が悪化した04年度以来の赤字幅となる3600億円になる見通しだと発表した。 

  今回発表された通期の損失見通しは、ブルームバーグが集計した市場予想の平均712億円を大幅に上回る赤字額となる。構造改革費用を含む2200億円の特別損失を計上することが響き、前期 (20年3月期)の258億円から赤字幅が大きく拡大する。 

  三菱自の開示資料によると、同社は広範な構造改革を含む新中期経営計画を策定。その中で投資回収が一部見込めなくなった生産や、販売に関する資産の帳簿価格を回収可能額まで減額したことなどによる減損損失などで、第1四半期(4-6月期)に1159億円を計上した。岐阜県にあるパジェロの製造工場は閉鎖する。

  三菱自の加藤隆雄最高経営責任者(CEO)は決算説明の電話会議で、「われわれを取り巻く環境は経験したことがないほどの厳しさが続いているが、20年度は構造改革を着実に実行に移すとき」との認識を示した。その上で、今回は過去にあったような「不祥事が原因の不振ということではない」ため、構造改革をやり遂げることで収益性向上につなげることが可能だと語った。

  新型コロナウイルスの影響が本格化した4-6月期の売上高は新車の販売台数が全地域で大幅に減少し、売上高は前年同期比57%減の2295億円にとどまった。営業損益も533億円の赤字に転落した。

  新型コロナの収束が見通せない状況の中、当面の資金繰りなどを勘案して「可能な限り手元現預金を厚く確保しておくことが中長期的な株主還元に資する」として、前期は1株当たり10円だった年間配当は今期は無配とする。

  三菱自が発表した23年3月期までの中期計画によると、固定費を20年3月期比で2割以上削減するなどの構造改革を実行する一方、同社が高いシェアを持つ東南アジアに経営資源を集中させて、さらなる強化を目指す。

  岐阜県にある子会社パジェロ製造での生産を21年上期に停止し工場を閉鎖する。それにより国内工場の稼働率を83%まで高める見通しで、数年をかけた「U字収益回復」を見込む。

  

  

(三菱自幹部の決算説明会での発言を追加して更新しました)
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