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米失業保険申請件数、増加に転じる-3月の記録的急増後で初めて

更新日時
  • カリフォルニア州での増加、コロナ感染急増の影響を浮き彫りに
  • 全体の申請件数の増加、季節調整で押し上げられた部分も

先週の米新規失業保険申請件数は、前週比で増加に転じた。新規の申請件数が増加するのは、新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)に伴う経済活動停止で、3月に歴史的な急増となった後では初めて。米国の大部分で感染者が急増し、事業の再閉鎖を余儀なくされる中、景気回復が失速している兆候が鮮明になった。

キーポイント

  • 新規失業保険申請件数(18日終了週)は、通常の州プログラム下で前週比10万9000件増の142万件
    • ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の中央値では130万件と、前週比ほぼ変わらずが見込まれていた
    • 季節調整前ベースでは減少
  • 失業保険の継続受給者数(11日終了週)は1620万人に減少
    • 市場予想を下回る
  • より変動の少ない4週移動平均は、4月以来の小幅な減少にとどまった
U.S. jobless claims rise for first time since March

インサイト

  • 新型コロナの感染再拡大でレストランなどが再閉鎖を余儀なくされ、売り上げ減が止まらず一部企業がレイオフに動いた状況を今回の統計は反映
  • 連邦政府による失業保険上乗せ措置がこのままいけば近く期限切れとなるほか、レストランや航空会社など対人接客が欠かせない分野は経営に苦慮しており、労働市場は今後も厳しい状況が続く可能性がある
  • ファクト・アンド・オピニオン・エコノミクスのプレジデント、ロバート・ブルスカ氏:
    • 「新型コロナの感染再拡大により、活動再開を考えていた企業の多くが再開できなくなっている」
    • 「一部では回復し、他より状況が良い分野もあるが、サービス業などかなりの部分が痛みを感じている」
  • 全体の新規申請件数はただ、季節調整で膨れ上がった部分がある。労働省によれば、当初は季節要因を踏まえ調整前ベースで約24万7000件減を想定したが、実際には同ベースで約14万2000件減だった。そこに労働省が季節調整を適用したところ、結果として10万を超える増加となった
  • パンテオン・マクロエコノミクスのイアン・シェファードソン氏:
    • この時期は自動車メーカーが毎年実施する工場の夏季閉鎖・再開で季節的な変動が大きくなるが、今年はパンデミックで早期に閉鎖されたため、夏季閉鎖が行われなかった
    • 従って6月初めに調整前ベースの申請件数が増加しなかった。同時にそれは、今回の統計で通常ほど減らなかったということでもある

詳細

  • 人口が最も多く、新型コロナ感染が急拡大しているカリフォルニア州では先週、調整前ベースで新規申請件数が増加。このほか、アラバマとコネティカット、ネバダ、テネシーの各州でも増えた。一方でフロリダとジョージア、テキサス、ニュージャージーの各州では減少した
  • 連邦政府のパンデミック失業支援(PUA)プログラムに基づく新規失業保険申請件数は、18日終了週に97万5000件と、前週比で増加
    • PUAは自営業者や単発の仕事を請け負うギグワーカーなど、各州が設けている通常の失業保険では対象外の労働者にも適用される
  • PUAを含む全てのプログラムに基づく継続受給者数は、11日終了週に調整前ベースで3180万人に減少(前週は3200万人)
    • この数字はただ、PUAに基づく継続受給者が実際より多く集計されことを反映している可能性が高い
      • 各州が過去に処理しきれなかった分が反映された部分もある

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:U.S. Jobless Claims Rose Last Week for First Time Since March(抜粋)

(統計の詳細を追加し、更新します)
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