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「相対的な勝ち組」は米国ではなくアジア-新型コロナが招いた転換点

  • 巧みな新型コロナ対応は「超積極的」な金融政策の必要性を減らす
  • ナットウエストのマコーミック氏がインタビューで語った

これまでのところ新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)にうまく対応しているのは米国よりむしろアジアの一部地域であって、こうした地域の方が投資家には魅力的に映っているとナットウエスト・マーケッツはみている。

  アジア太平洋地域の人口38億人のうち新型コロナに感染したのは180万人と、米国1カ国の半分弱にとどまっている。4-6月(第2四半期)は中国の国内総生産(GDP)が前年同期比3.2%増と、アジア経済の回復期待を膨らませたが、同期の米経済は大幅なマイナス成長となった公算が大きい。米国はウイルス対応でも分断に見舞われている。

中国経済、4-6月にプラス成長復帰-小売売上高は振るわず

  ナットウエストのデスク戦略グローバル責任者ジム・マコーミック氏(ロンドン在勤)はインタビューで、「アジアは相対的な勝ち組だ」と指摘。「1、2四半期の話ではない。ちょっとした転換点であり、語られているのはアジアの株式と通貨だ」と述べた。

China rally helped Asia stocks outperform S&P 500 recently

  ここ数週間目立つのが中国資産の動きだ。新型コロナの感染拡大を抑えた中国は、着実に経済活動を再開。中国株は最近2カ月間の世界株パフォーマンスのトップ10に入っており、人民元は心理的に重要な1ドル=7元を超える元高水準に強含んでいる。

  フィデリティ・インベストメンツは21日の発表資料で、14億ドル(約1500億円)規模の「チャイナ・リージョン・ファンド」が今年春、「グッドバリュー」になった銘柄を買い入れたことを明らかにした。同ファンドの運用に携わるアイバン・シエ氏によれば、投資対象の1社は中国の航空・観光業向けに情報技術を提供する企業。中国の個人消費は徐々に回復し始めているとも同氏は説明した。

  マコーミック氏は新型コロナにうまく対応すれば「超積極的」な金融政策の必要性が減ると指摘し、「外国為替に関して、米ドルが下落しようとしており、極めて大きく下げる可能性があるとの話が聞かれるようになっている」と語った。

  同氏は中国の回復は比較的強靱(きょうじん)だとし、オーストラリア・ドルの買い持ちを勧める一方で、米国のリスクとして伸びきった株式バリュエーションや財政赤字拡大への警戒感、自社株買いが一段と難しくなっている環境、11月の大統領選を挙げた。

原題:U.S. Virus Surge Spurs Tilt Toward Asia Asset Allocation (1)(抜粋)

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