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イタリアも置き去りにしない「復興基金」-EU共通の決意を市場好感

  • イタリアも経済立て直しの財源で低利の借り入れが利用可能に
  • 来週発表のGDPは危機ピーク時の経済ショックの大きさ示す見通し

欧州連合(EU)が7500億ユーロ(約92兆円)規模の「復興基金」で21日に合意した。新型コロナウイルスの打撃が最も深刻な国々に恩恵が届くには何カ月もかかるだろうが、EU共通の決意を巡り投資家に示された確かさ自体が、既に助けになっている。

  そのような連帯のメッセージは、高債務国イタリアが経済立て直しの財源として低利の借り入れを利用する余地を与える。成長を支える欧州中央銀行(ECB)の取り組みを財政面で補強し、ユーロ信用危機の再燃がより脆弱(ぜいじゃく)な諸国に及ぼしかねない打撃への予防措置という意味もある。

  ABNアムロのエコノミスト、ニック・コーニス氏は「提案の発表が市場に既に影響を与えた」と分析。実際の経済成長の押し上げ効果は「2021年と22年、それより先に傾く」との見通しを示した。

  イタリア当局者の見積もりによれば、欧州の新型コロナ感染拡大の中心となった同国は、補助金約820億ユーロと低利融資を合わせ合計約2090億ユーロの復興基金からの支援を当てにしている。

  ウニクレディトのエコノミスト、マルコ・バリ氏は「シグナル効果は重要だ。危機が始まった際は、イタリアが置き去りにされたと感じたが、それは危険だ」と指摘。イタリアの10年国債利回りのドイツ国債に対するスプレッドは2月以降で最も小さくなった。

  EUの行政執行機関である欧州委員会は、今年のユーロ圏の国内総生産(GDP)成長率をマイナス8.7%と予測。フランスとイタリア、スペインはさらに深刻な2桁のマイナス成長が見込まれる。

  来週発表される4-6月(第2四半期)のGDPは過去例のない約12%のマイナス成長となり、危機のピーク時の経済ショックの大きさを物語ると予想される。

The EU deal gives investors less reason to worry about Italy

Fighting the Recession

Europe's virus lockdowns have pushed economies into deep slumps

Source: European Commission

原題:EU’s Rescue Gives Italy a Fillip Now Even If Money Takes Longer(抜粋)

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