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6月コアCPI横ばい、3カ月ぶり下げ止まり-エネルギー下落縮小

更新日時
  • コアCPI横ばいの理由はほぼエネルギー価格で説明できる-総務省
  • 今後数カ月は予想以上の伸びを示す可能性も-明治安田総研の小玉氏

総務省が21日発表した6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比横ばいとなった。コアCPIが下げ止まるのは3カ月ぶり。足元で原油価格が持ち直す動きを継続する中、ガソリンや電気代などエネルギー価格の下落幅が縮小したことなどがプラス方向に寄与した。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比横ばい(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.1%低下)ー前月は0.2%低下
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.4%上昇(予想は0.4%上昇)ー前月は0.4%上昇
  • 総合CPIは0.1%上昇(予想は0.1%上昇)-前月は0.1%上昇
エネルギーが下げ幅縮小

エコノミストの見方

明治安田総合研究所の小玉祐一チーフエコノミスト:

  • 予想との差はごくわずかだが、原油価格の持ち直しに伴ってエネルギーのマイナス寄与度は徐々に縮小しつつあること、巣ごもり消費の影響だと思われるが食品価格が持ち直しているところが影響している
  • 経済活動が徐々に正常に戻る中、外食、教養・娯楽などここまで低下を続けていた品目が持ち直している可能性がある
  • ならせば上昇ペースは緩やかだろうが、ここまで下がってきた反動もあり、今後数カ月は予想以上の伸びを示すパターンもあり得る
  • ただ、中長期的にみれば日本経済は長期停滞的な状況は続くだろう。物価目標の達成は到底おぼつかない状況は続くのではないか

野村証券の髙島雄貴エコノミスト:

  • CPIコアはコンセンサス上回る強い結果。寄与が大きかったのは、通信料(携帯電話)とガソリン、ルームエアコン。ルームエアコンは巣ごもり消費の一環、通信料は前年の反動で目立った動きではない
  • 6月は形として底を打っているが、原油価格下落の影響は時間差をおいて電気代などに波及するため、押し下げ圧力が続くほか、コロナの影響でサービス価格への下げ圧力も続く
  • GoToキャンペーンがうまくいくなら宿泊料も上げ要因になる。さらに独自キャンペーンを打つなら下がり得る一方、利益目線で価格維持なら一定、需要が強まるなら上がる可能性がある

詳細(総務省の説明)

  • コアCPIが横ばいとなった理由は、ほぼエネルギー価格で説明できる。ガソリン価格の前年比のマイナス幅縮小が主因
  • 足元で原油価格が戻りつつあり、先行きもエネルギー価格の上昇方向に作用する可能性がある。一方、電気代やガス代はタイムラグがあり、今後エネルギー価格の下落方向に効いてくる。トータルでどうなるかは不透明
  • 新型コロナウイルスの物価への影響については、世界的な原油の需要減退に伴うガソリン価格の下落や、旅行者減少による宿泊料に主に表れている。もっとも、供給面からのコスト上昇による値上げも想定されるので、物価にどう出てくるかみえない。引き続き注視したい
  • 家庭用耐久財が物価の押し上げ寄与となっているが、主な品目はルームエアコンで、これは昨年6月に値段が下がった反動という面が大きい

背景

  • 全国の先行指標となる6月の東京都区部コアCPIは前年比0.2%上昇と、伸び率は前月から横ばい。ガソリンや電気代などエネルギー価格の下落幅が縮小する一方、宿泊料や外国パック旅行費などで下落幅が拡大
  • 日銀は15日に公表した7月の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で消費者物価の先行きについて「当面、感染症や既往の原油価格下落などの影響を受けて、マイナスで推移するとみられる」とした。22年度までの各年度の見通し自体に大きな変化はなかった
  • 16日に公表した同リポートの全文では、新型コロナが物価に与える影響について、過去のデフレ環境下のように需要喚起を図るための値下げの動きが現時点で広がっているわけではないと分析
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新しました)
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