コンテンツにスキップする

日銀が中銀デジタル通貨の検討加速、決済機構局内にグループ新設

更新日時
  • 研究チームを改組して専任者を配置、初代グループ長に奥野審議役
  • 実現可能性の検証・検討進める、直ちに発行する予定ないと黒田総裁

日本銀行は20日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する検討を一段と進めるため、決済機構局内に「デジタル通貨グループ」を同日付で新設すると発表した。

  日銀では今年1月にCBDCの活用可能性を調査・研究するグループを他の主要中央銀行や国際決済銀行(BIS)と共同で設立、2月には決済機構局内にCBDCに関する研究チームを発足させている。

  新設するグループは研究チームを改組して組織上の位置付けも明確にした。人員は10人程度とこれまでと大きな変化はないが、専任者を配置して決済システムのデジタル化やCBDCの特性と実現可能性に関する検証と検討を一段と進めていく。初代のグループ長には、同局の奥野聡雄審議役が就任した。

  CBDCを巡っては、現金流通量の少ないスウェーデンや、マネーロンダリング(資金洗浄)・テロ資金供与など不正防止の観点を重視する中国、自国通貨や決済のインフラが未整備の発展途上国を中心に、実現に向けた検討が進んでいる。

  一方、多くの先進国で「現時点では、国民の中銀マネーへのアクセス確保のために、新しい措置を講じなければならない状況ではない」(雨宮正佳副総裁、2月27日の講演)ものの、技術革新に伴う決済システムの改善などの観点からも、CBDCを発行するべきかどうかは「一つの重要な検討課題」(同)と位置付けられている。

  CBDCについて黒田東彦総裁は6月11日の参院予算委員会で、「日銀として直ちに発行する予定はない」としながらも、内外の官民によるデジタル通貨の動向を「十分にフォローし、適切な対応をする準備をしておく必要がある」と答弁している。

  足元では、現金を介する新型コロナウイルスの感染リスクを懸念して、キャシュレス決済やコンタクトレス決済へのシフトも見られている。日銀は30日に「ポストコロナのデジタル決済」をテーマにフォーラムを開催し、デジタル決済の改善策やCBDCに関する技術的課題などを議論する。日銀からは、CBDCについて「現金同等の機能を持つための技術的課題」について説明する予定だ。

デジタル決済関連記事
(詳細を追加して更新しました)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE