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20年債入札に一抹の不安、地銀勢の需要と金利水準が鍵

財務省がきょう実施する20年利付国債入札について市場関係者から懸念の声が出ている。今年度補正予算の編成で国債が7月分から大幅増額される中、7日に行われた同じ超長期ゾーンの30年債入札は保険会社や年金基金といった投資家に支えられて順調な結果となったが、20年債にはこうした需要がそれほど見込めないためだ。

  JPモルガン証券の山脇貴史債券調査部長は「20年債は30年債、40年債とはプレーヤーが違う。銀行勢、特に最近は地銀勢がどのくらい買うかが結構重要になる」と指摘。生命保険会社など長期保有目的の需要を背景に「30年債や40年債がしっかりしている時も、20年債は常に不安は残るセクターで、需要が計りにくい」と語る。

  20年債入札は今年に入っておおむね順調に消化されている。プラスの金利が確保できることから地域金融機関などが購入を積極化しているためだ。日本証券業協会によると、地方銀行は5月に超長期債を3908億円買い越し、これまで最高だった3月を更新。6月は2309億円買い越している。 

 

買い越し基調が続く

日銀は超長期オペ増額抑制

  日銀は金融政策の一環として国債を広い年限で買い支えているが、超長期物に関しては控え気味だ。黒田東彦総裁は6月の金融政策決定会合後の会見で、超長期金利は「それほど上昇していない」と言明。日銀は6月末に公表した7月の長期国債買い入れの月間予定で、残存期間1年超3年以下など短中長期の4ゾーンで1回あたり買い入れ額のレンジ上限を引き上げたが、10年超はレンジを据え置いた。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは「日銀が超長期債の買い入れを増やさないという印象になっているので、トータルに考えると入札自体はやや慎重」と語る。

  野村証券の中島武信シニア金利ストラテジストは「入札は金利次第」と指摘。「30年債入札が好調だったからと言って、そんなに楽観がすごい強いかと言うとそうでもない」と話した。20年債と30年債は月間発行額が計5000億円追加されたため、「業者の在庫にどんどんたまっていく可能性があり、来月、再来月と発行を重ねるにつれ、超長期債はもう一度調整する可能性が引き続き意識される」と言う。

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