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JPモルガンなど大手銀に1兆円の恩恵-米金融当局、09年の状況再現

  • トレーダーは相場の急変動の機会をうまく捉えて記録的業績を達成
  • シティ、ゴールドマンを合わせ債券取引・引き受けで205億ドル稼ぐ

新型コロナウイルス感染拡大の下で、今年3月は2008年に似た信用凍結の脅威が懸念された。しかし、米連邦準備制度が債券市場の資金フロー維持に努力したことで、むしろ金融危機後に相場が急回復した09年のような様相を呈している。

  米経済は多くの不安を抱える状況だが、それでもウォール街のトレーディングフロアは好業績を享受している。

  債券トレーダーが相場の急変動の機会をうまく捉えて記録的業績を達成し、必死で資金調達に動く企業向けにバンカーが多数の借り入れ契約をアレンジする中で、連邦準備制度の動きは、上位米銀に棚ぼた式に100億ドル(約1兆700億円)の恩恵をもたらしたようだ。

  JPモルガン・チェースシティグループが貸倒引当金の積み増しにもかかわらず黒字を確保し、ゴールドマン・サックス・グループが予想外の増益となったのもそのおかげだ。

  先の金融危機の一因となり、政府による救済を促した銀行資本に関係するタイプの不安は、この思いがけない市場からのもうけで差し当たり緩和された。

不釣り合いな恩恵

  だがそれは、連邦準備制度による対応が、感染拡大に伴うロックダウン(投資封鎖)の影響で苦境が続く中小企業でなく、金融機関に不釣り合いな形で利益を与えたのではないかとの疑念も生じさせる。

  資本市場コンサルタント会社、オピマスのオクタビオ・マレンツィ最高経営責任者(CEO)は「ゴールドマンの前四半期の利益は実際のところ出来過ぎだった。連邦準備制度は数兆ドルを投入し大幅な相場回復を見事に実現し、主に投資銀行が恩恵を受けた。ウォール街でなくメインストリート(実体経済)により多くの支援を行うよう政府に求める声が出てくるだろう」と指摘した。

  JPモルガンとシティ、ゴールドマンの3行が債券トレーディングおよび債券引き受け部門で稼ぎ出した205億ドルから過去4年の四半期ベースの平均(104億ドル)を差し引くと、100億ドルという数字が導き出される。

Bonds Bonanza

The banks' fixed-income trading desks have benefited from wild markets

Source: Data compiled by Bloomberg, company filings

Trading desks have seized on big swings in high-yield markets

原題:Biggest Banks Gain $10 Billion on Fed Moves to Open Debt Markets(抜粋)

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