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新型コロナ、安全保障の課題として注視-防衛白書

更新日時
  • 尖閣諸島周辺で中国が「一方的な現状変更の試みを執拗に継続」
  • ミサイル開発など北朝鮮の軍事動向は「重大かつ差し迫った脅威」

政府は14日、2020年版の防衛白書を公表した。新型コロナウイルスの感染拡大は各国の軍事活動にも影響を及ぼしており、「安全保障上の課題として重大な関心をもって注視していく必要がある」と明記したほか、尖閣諸島周辺での中国の活動や北朝鮮によるミサイル開発への懸念を示した。

  白書は新型コロナを巡り、中国などが「社会不安や混乱を契機とした偽情報の流布を含むさまざまな宣伝工作なども行っていると指摘される」と言及。感染拡大は「自らに有利な国際秩序・地域秩序の形成や影響力の拡大を目指した国家間の戦略的競争をより顕在化させ得る」との見方を示した。

  尖閣諸島周辺での中国の活動については「力を背景とした一方的な現状変更の試みを執拗(しつよう)に継続しており、強く懸念される状況」となっており、事態をエスカレートさせているとして「わが国として全く容認できるものではない」と批判した。ミサイル開発を進める北朝鮮の軍事動向に関しては「わが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威」であるとした。

  地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の計画停止に伴う、今後の対応については国家安全保障会議の議論を踏まえて検討するとの見解を示すにとどめた。

南シナ海

  中国を巡っては、トランプ米政権が南シナ海での領有権問題には関与しないこれまでの方針を翻し、中国の権利主張を公式に非難した。ポンペオ米国務長官は13日、「米国はここで明確にしておく。南シナ海のほとんどの資源に対し中国政府が主張する権利は、完全に不法なものであり、その掌握を目的とした嫌がらせの活動も同じく完全に不法だ」との声明を発表した。

  日本の防衛白書も中国の南シナ海での活動について「一方的な現状変更およびその既成事実化を一層推し進める行為」であり、「わが国として深刻な懸念を有している」と指摘。中国を含む各国が「緊張を高める一方的な行動を慎み、法の支配の原則に基づき行動することが強く求められる」との見解も示した。

(中国の南シナ海での活動に関する記述などを追加し、更新しました)
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