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小泉環境相:石炭火力輸出への公的支援の厳格化で「風穴あけた」

  • 石炭火力輸出を原則支援せずという異例の表現を勝ち取った-小泉氏
  • 新方針は進行中案件が対象外という「重大な抜け穴」あるとの指摘も

小泉進次郎環境相は、自らが見直しを求めてきた石炭火力発電所の輸出に対する公的支援の要件を政府が厳格化する方針を示したことについて、石炭政策に「風穴をあけることができた」とし、踏み込み不足との批判に反論した。

  小泉氏は13日、ブルームバーグのインタビューで石炭火力の支援厳格化の議論が進んだことによって、「ドミノが倒れるように」、国内の非効率な石炭火力の休廃止についても具体化に向けて動き出したと語った。今後石炭を含めたエネルギー政策全体の議論が進むことで「国際社会に対して日本が胸を張れる前向きな変化を示していくことができると確信している」と述べた。

Japan's Environment Minister Shinjiro Koizumi Interview

インタビューに臨む小泉環境相(13日・都内)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  小泉氏は2月、石炭火力の輸出政策の見直しに向けて関係省庁間で協議を始めると発表。政府は今月9日に明らかにしたインフラ事業の輸出に関する新戦略で、石炭火力の輸出に対する公的支援の要件を厳格化する方針を示した。しかし、高効率の石炭火力の輸出に道を残したことなどから、環境団体からは全面的な支援中止を求める声が出ていた。

  同氏は、本来であればインフラ輸出を後押しするための同戦略で「唯一、支援をしないものを書いたのは石炭だけ」とし、脱炭素化に向けた方針などが確認できない国への輸出を原則支援しない方針を示したのは異例だと強調した。

  また、進行中の案件が新方針の対象外となっていることに批判が出ていることについては、そもそも議論の「スタート地点はこれからのものをどうするか」だったとし、批判は当たらないとの認識を示した。

  民間非営利団体(NPO)の気候ネットワークなど環境6団体は9日の共同声明で、政府の石炭火力への公的支援の新方針について「進行中のプロジェクトを新方針の対象に含めていないことも重大な抜け穴」と指摘。またたとえ最新鋭の石炭火力であっても「パリ協定の長期目標と整合しないことが明らか」として、全ての石炭火力輸出への支援中止を求めた。

  ブルームバーグ・ニューエナジーファイナンス(BNEF)は10日付のリポートで、新たな指針では石炭火力の輸出先が温室効果ガスの排出削減に向けた長期の計画を持つことを条件としているが、具体的な内容は明確化されていないと指摘。その上で、新方針によって石炭火力の輸出支援が「変わることはほとんどない」との見方を示した。

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