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テスラの未来、鍵握るのはCATLの曾会長か-マスク氏と交流深める

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  • CATLの製品はほぼ全ての世界的な自動車ブランドの車に搭載
  • 曾毓群氏は中国の国政助言機関、人民政治協商会議の一員

テスラが新型コロナウイルス収束後に世界の電気自動車(EV)市場を牛耳りたいなら、中国での成功が必要だ。同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がそのために注目しているのが、寧徳時代新能源科技(CATL)の曾毓群会長だ。

  かつて米アップルの「MacBook(マックブック)」の電池寿命を延ばす手助けをしたバッテリーエンジニアが曾氏だった。同氏は10年足らずでCATLを中国を代表する電池メーカーに育て上げ、同社は将来の車と考えられているプラグイン車の再充電可能電池で生産世界一となった。

  ほぼ全ての世界的な自動車ブランドの車がCATLの製品を搭載。テスラが上海郊外に建設した工場で製造されるEVにも、CATLは製品供給を始める。

Million-Mile Electric-Car Battery Is Ready, Chinese Giant CATCL Says

曾毓群氏

写真家:Qilai Shen / Bloomberg

  曾氏(52)によると、マスク氏とは交流を深めつつある。テキストメッセージをやり取りし、有望なテクノロジーのイノベーション(技術革新)や新型コロナがもたらした課題への対応、テスラが追求してやまないもっと安い電池とEVについて意見を交わしている。

  福建省寧徳にあるCATL本社でのインタビューに応じた曾氏は、「マスク氏は1日中ずっとコストについて話している。私が解決するから安心してほしいと彼に伝えた」と明らかにした。マスク氏は「面白い男」で、2人は「とても気が合う」という。

Elon Musk Opens Tesla's Chinese Plant As Era Of Real Competition Begins

上海近郊の「ギガファクトリー」でのマスク氏(2020年1月)

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  CATLの電池採用で、新型コロナの影響を踏まえてもテスラは利幅改善と販売価格の引き下げを実現できる可能性がある。さらに、曾氏はテスラにリン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)の供給を見込む。ブルームバーグNEFによれば、比較的安価な原材料を組み合わせて利用するLFPは、他の一般的なタイプよりもコストが2割前後安く済む。

Racing Ahead

Electric vehicle sales in China and Europe are outpacing the U.S.

Source: BloombergNEF

  CATLは2月の届け出でテスラのサプライヤー企業となることを確認しているが、両社ともに詳細についてはコメントを控えている。

  中国市場で成功するには当局との関係が重要だが、CATLのような地元勢との協業がそうした関係を強める可能性はある。中国の国政助言機関、人民政治協商会議(政協)の一員である曾氏は、再生可能エネルギーにもっと力を注ぐよう提案している。

Million-Mile Electric-Car Battery Is Ready, Chinese Giant CATCL Says

CATL本社近くのEV充電施設

写真家:Qilai Shen / Bloomberg

原題:The Battery Billionaire Who’s Key to Tesla’s Future in China(抜粋)

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