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銀行員のボーナスと成果の関係巡り新説-ハーバード教授の研究

  • スウェーデン最大の銀行スベンスカ・ハンデルスバンケンに注目
  • 組織のフラットな階層構造と支店マネジャーの重要性に強い印象得る

ボーナス(賞与)が銀行員のパフォーマンスにどのように影響するかについてのこれまでの仮説を、スウェーデンの大手銀行が覆す可能性がある。

  企業の報酬戦略について研究するハーバード・ビジネス・スクールのデニス・キャンベル教授は約5年前、スウェーデン最大の銀行スベンスカ・ハンデルスバンケンに注目した。同行の報酬モデルはボーナスがパフォーマンスを左右するという仮説に疑問を投げ掛けるものだった。

  同教授はこの間に2つのケーススタディーを発表。これまでの常識とは異なる結論に至った。

Dennis Campbell

デニス・キャンベル教授

ソース:ハーバード・ビジネス・スクール

  キャンベル教授によれば、ハンデルスバンケンではボーナスというものがごく少数のグループにとってしか存在しないにもかかわらず、行員は非常にモチベーションが高い。教授に強い印象を与えたのは同行の組織のフラットな階層構造と支店マネジャーの重要性だった。

  金融危機後、また今回の新型コロナウイルス危機の中で銀行はボーナスを抑制することや資金を貸し出しに回すことを求められたが、これが人材確保の妨げになると主張してきた。しかしボーナスとパフォーマンスの関係は証明されていない。

  キャンベル教授の研究によると、個人として豊かになるという目標がないにもかかわらず、ハンデルスバンケンの支店マネジャーらは費用対利益の比率を「非常に深く気に掛けている」とみられたという。

  従業員への利益還元プログラムはあるものの、資金を受け取れるのは60歳になってからで、これは行員らが長期的な影響を考慮せずに目先の利益を追求するリスクの低減化につながる。

  こうした方法によりハンデルスバンケンは、長期的利益を生むためにボーナスプログラムより強力な「非常に強い組織文化」をつくり出しているとキャンベル教授は論じる。「人は自然とモチベーションを抱いているものだ。これが、多くのリーダーによる前提とは大きく異なっている点だ」と語った。

Handelsbanken total cumulative returns beat peers

原題:Banker Pay Theory Upended by Harvard Expert Who Studied Sweden(抜粋)

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