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Photographer: Alex Kraus/Bloomberg
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何でもやるECB、YCCとは距離-国債スプレッドなど事情異なる

  • 「利回り目標やYCCにわれわれは関心が全くない」とレーン理事
  • イールドカーブと国債スプレッドの同時管理が必要との指摘も
The European Central Bank (ECB) headquarters stand illuminated at night in Frankfurt, Germany, on Monday, June 29, 2020. A broad coalition of ruling and opposition parties in Germany has agreed on a draft motion to back the European Central Bank’s bond buying program, according to officials familiar with the accord, likely ending a standoff that was triggered by the country’s constitutional court last month.
Photographer: Alex Kraus/Bloomberg

欧州中央銀行 (ECB)はフランクフルトで今週開く政策委員会で、ユーロ圏経済の再生を支えるために導入した一連の思い切った政策措置を再検証する。だが、ECBが採用を控えると断言する一つの政策手段が存在する。それはイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)だ。

  債券利回りを一定の水準に誘導するYCCは日本銀行が約4年前に導入し、オーストラリア準備銀行(中央銀行)も新型コロナウイルス感染拡大の影響に対応し、3年国債の0.25%前後という利回り目標を3月に設定した。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁はYCCについて5月時点で、連邦準備制度が「極めて真剣に検討している」と語った。

  しかし、チーフエコノミストのレーン理事が「利回り目標やイールドカーブ・コントロールにわれわれは関心が全くない」と2週間前に発言したECBは、事情が異なる。

  債券利回りは、新型コロナ対応で膨らむ政府の債務負担にどう対処するかという議論の焦点となっている。政府当局が負担をやりくり可能にする方法を見いだせなければ、自国経済の活力が何年も奪われることになりかねない。

  レーン理事は、特定の利回りを確保する唯一の方法は、少なくとも対象となる満期で何でも買い入れると約束することだと主張した。政府が一つの経済圏でさえ十分困難を伴うが、19カ国で構成し、さらに2カ国増える可能性のあるユーロ圏各国の予算・経済力の格差は非常に大きい。

  アクサ・インベストメント・マネジャーズで最高投資責任者(CIO)を務めるクリス・イゴ氏は「複数の財務当局が国債発行を行う通貨圏では、より特別な意味合いを持つ。ECBはイールドカーブとソブリン債スプレッドを同時に管理しなければならない。国債利回りを極めて低い水準で安定させるためだ」と指摘した。

Pandemic bond-buying program has reined in Italy's borrowing costs


原題:ECB’s No-Limits Stimulus Isn’t Yet Opening Door to Yield Targets(抜粋)

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