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トランプ氏、ますます予測不能になる恐れ-大統領選控え同盟国が警戒

米国でトランプ大統領が誕生した当時、同盟国の一部では大統領が取る動きは予測できるとの声もあった。だが、その考えは間違っていたばかりか、トランプ氏に影響を及ぼすことすらほぼできないといまや大半が認識している。11月の大統領選挙で劣勢に立たされている同氏が、今後いっそう予測不可能になると20カ国・地域(G20)の首脳は身構えている。

  ある主要7カ国(G7)メンバー国の首脳に近い関係者によると、トランプ氏への対応については受け身にしかなれないことを各国政府は悟った。想定外の言動を繰り返す指導者に、事前に計画を練ることは不可能との見方だ。  

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NATOサミットに出席したトランプ米大統領とその他加盟国首脳(2019年12月、ロンドン)

写真家:ゲッティイメージズ経由のPeter Nicholls / AFP

  

  トランプ氏が頻繁にターゲットにするドイツのメルケル首相は、その点を他の大半の首脳よりもよく承知している。関係者によると、向こう数カ月の課題を自由に話し合うため6月に開かれた欧州連合(EU)首脳のビデオ会議で、メルケル首相は米大統領選をリスク要因の一つに挙げた。首相はトランプ氏が6月末に通常開催を計画したG7首脳会議(サミット)に出席を渋ったが、トランプ氏の選挙運動に手を貸したくなかったからという理由もある。首相はその後、夏以降に開催が変更されたG7サミットに出席する用意があると示唆しているが、「多国間主義」の精神に基づいて、と付け加えている。

  G7がトランプ氏の選挙運動の一環にならないよう、フランスは議題の事前設定に努めるとマクロン大統領に近い関係者は語った。だが、それは浅はかというものだろう。トランプ氏がこれまで出席したイベントで予想外の言動を繰り返してきたことに鑑みれば、同氏が主催するイベントでそうしない理由はない。

  2018年にカナダで開催したG7サミット後、トランプ氏の怒りの矛先が向かった同国のトルドー首相は、過去の経験から学んでいる。いまや米政権との関係を損ねそうないかなる問題についても目立たないようにしていると、関係者は述べた。メキシコのロペスオブラドール大統領が今月訪米した際にも招待されていたが、丁重に固辞した。

  EU関係者によると、欧州も同様のアプローチを取っている。米大統領選の期間中も対話のチャンネルは開けたままにし、対話姿勢を後退させたとして注意を引いたり、バイデン氏当選を望んでいるかのような印象を与えたりしないよう留意するという。

原題:
Old Friends Expect Trump’s U.S. to Become Even More Erratic(抜粋)

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