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ヘッジファンド人気の戦略に「実存の危機」、ロングショート難しく

  • ランズダウンは主力ファンド閉鎖、25年のベテランも廃業
  • 3月の相場下落時には株式ヘッジファンドの87%が損失

ヘッジファンドのお気に入りの戦略がもはや機能しなくなっている。

  ランズダウン・パートナーズは主力のロングショート株式ファンドを閉鎖。値上がりしそうな銘柄のロングと値下がりしそうな銘柄のショートを組み合わせる戦略をとるファンドの将来に不安を抱かせた。ロングショートファンドを25年余り運営してきたスローン・ロビンソンも廃業を決めた。

ヘッジファンドのランズダウン、旗艦ファンド閉鎖へ―空売り戦略転換

ヘッジファンドの英スローン・ロビンソン、年末に廃業-資金集まらず

  ニューヨークを本拠とするダイナミック・ベータ・インベストメンツの創業者、アンドルー・ビア氏は「実存の危機は本物だ」とし、「新しい現象ではないが、時間とともに悪化してきた。相場が下がるとヘッジファンドはもっと下がる」と話した。

  ヘッジファンドは相場下落時にショートポジションによってその影響を緩和できる能力が買われ、投資家が分散投資先に選んできた。だが、3月の株価下落時にはブルームバーグの指数に含まれる株式ヘッジファンドのうち87%が損失を被り、その半数は10%以上を失った。

  株価は回復したが、7月7日時点のデータによれば70%のファンドは1-6月の成績がマイナスだ。

Worst of Both Worlds

Equity hedge funds have missed rallies and taken a hit in down markets

Source: Bloomberg

2020 data is as of end of May. S&P 500 Index returns include dividends, hedge fund returns as measured by the HFRI Equity Hedge Total Index

  ランズダウンが同社の旗艦戦略を捨てる理由は、世界のヘッジファンドにとっておなじみのものだ。新型コロナウイルスが猛威を振るう現在ほど、企業にとって将来の見通しが暗い状況は想像しにくいにもかかわらず、株価は堅調。しかも、長期にわたる低金利が見込まれるという株式相場への追い風もある。

  ジュネーブのプライベートバンク、レイル&シエのオルタナティブ資産責任者、ニコラス・ロス氏は「新型コロナを受けた市場への大規模な支援措置によって、株式ロングショート投資は戦略としてますます難しくなっている。ショートポジションはあっという間にパフォーマンスの重しになり得る」と指摘した。

原題:The Hottest Hedge-Fund Strategy Is Facing an Existential Crisis(抜粋)

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