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香港のドルペッグ制に対する米国の威嚇は「自滅的」-エコノミスト

  • 実行の難しさや米国の利益へのダメージを考慮すれば実現性乏しい
  • 中国の強力な対外的地位は影響を緩和する一助に-丁爽氏

香港ドルの米ドルとのペッグ制に打撃を与えることも辞さない米政権の一部当局者の姿勢について、そうした選択肢を実際に追求することの難しさや米国の利益に与えるダメージを考慮すれば、実現性は極めて低いとエコノミストの間では受け止められている。

  事情に詳しい複数の関係者によると、トランプ政権は香港の自治を制限した中国を制裁する複数の選択肢を検討中で、大統領顧問の一部は香港の米ドル・ペッグ制に打撃を与えることを望んでいる。香港は1983年以来、この制度を採用しており、香港ドルは1米ドル=7.8香港ドル前後の厳密なバンド内で変動が可能となっている。

  スタンダードチャータードの大中華圏・北アジア担当チーフエコノミスト、丁爽氏(香港在勤)は、そのような戦略を実施する最も簡単な方法は、米国が国内外の銀行に対し、中国の金融機関へのドル売りを制限することだろうと指摘。しかし、そうした案は米国にとって潜在的に有害な結果をもたらすと述べた。

  丁氏はそうしたアプローチがかなり過激に聞こえるとし、「中国の銀行だけでなく、米国の銀行や世界の金融市場にも重大で予測不可能な影響を与える」と予想。 「米国よりも中国に多くの問題を引き起こす選択肢が尽きる前に、米国がそうした潜在的に自滅的なアプローチを用いる可能性は低いと思う」と語った。

  同氏はまた、中国の経常黒字や高水準の外貨準備高、新型コロナウイルス感染問題からの一段と早急な回復の予想を含め、同国の強力な対外的地位が、こうした措置からの影響を緩和する一助となる要素だと話した。

米大統領側近が香港の米ドル・ペッグに打撃与える案検討-関係者 (2)

原題:
Economists See U.S. Threat on H.K. Dollar as ‘Self-Defeating’(抜粋)

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