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Photographer: Paul Yeung/Bloomberg
cojp

香港ペッグ制攻撃「奇抜で成功しないアイデア」-米国債や株に報復も

  • 米国資産投げ売りという中国の報復招く恐れがあるとストラテジスト
  • ホワイトハウスが容認できない米株市場の急落を促す可能性も
Hong Kong five-hundred and one-hundred dollar banknotes are arranged for a photograph in Hong Kong, China, on Thursday, April 23, 2020. Hong Kong's defense of its currency peg to the greenback will likely boost the interbank liquidity pool to a level unseen in two years, lowering local borrowing costs and weakening its dollars.
Photographer: Paul Yeung/Bloomberg

トランプ米大統領の顧問の一部から、香港ドルと米ドルとのペッグ制に打撃を与える案が浮上したと伝えられたことに対し、トレーダーやアナリストは懐疑的だ。実行が難しく、中国を痛めつけるだけでなく、米国の利益を同程度損なう危険があると彼らは考えている。

  香港ドルは8日の取引で、対米ドルの取引バンドの上限近くの狭いレンジで推移した。ペッグ制に打撃を与えるアイデアがトランプ政権内で勢いを増すことへの疑念が市場に反映された格好だ。

  報道に対するストラテジストやエコノミストの主な反応は次の通り。

  • カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマースのアジア・マクロ戦略責任者パトリック・ベネット氏:
    • 何らかの手段で香港を米ドルとのペッグ制から切り離せると考えるかなり奇抜なアイデアだ。このアイデアに私はずっと反対しており、ペッグを断ち切ろうとカイル・バス氏らが試みたが、これまで見事に成功しておらず、今後も同じだと私は思う
  • アクシコープのチーフ・グローバルマーケット・ストラテジスト、スティーブン・イネス氏:
    • これはありそうにない動きであることは言うに及ばず、悪いアイデアだ。その理由として、まずペッグ制に対する米国の直接行動は、米国債や株式を含む米国資産の投げ売りといった中国の報復を招く恐れがある。第2にそのような動きに出れば、全世界の米国の同盟国、特に中東諸国を含む地域で米ドル・ペッグ制の安定を揺るがしかねない。第3に米ドルをベースとする国際金融エコシステムで生じる想像を絶する動揺が、米株市場の急落を促すと考えられ、これは11月の大統領選を前にホワイトハウスにとって容認できない結果だ
  • ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)香港のアジア担当チーフエコノミスト、夏楽氏:
    • それを強行することは難しく、米国も大いに傷つくだろう。ペッグ制は香港によって維持されており、米国の承認も必要なければ、米国が容易に操作できるものでもないだろう。技術的にも企業の香港投資を妨げたり、香港の銀行が米ドルを購入する能力を制限したりすることは極めて困難だ
Hong Kong dollar resilient after report U.S. looking at peg

原題:‘A Whacky Idea’: Traders Doubt Trump Will Break Hong Kong’s Peg(抜粋)

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