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「米国第一主義」トランプ外交の成果、今や「アメリカ・ラスト」か

  • EUに入域できる国のリストに米国はなく、中国が記載されている
  • 米国の北朝鮮、イラン、ベネズエラに対する戦略も行き詰まっている

トランプ米大統領は、就任から数週間のうちにイスラム教徒が多数を占める7カ国出身者の入国を一時的に禁止する大統領令に署名した。11月の米大統領選が4カ月後に迫り、新型コロナウイルスの感染が国内で急拡大する今、米国人はほとんどの海外渡航の機会が閉ざされている。

White House Press Secretary Kayleigh McEnany Holds Briefing

マケナニー米大統領報道官(7月6日)

写真家:Kevin Dietsch / UPI / Bloomberg

  「米国第一主義」というトランプ氏の世界観を批判する人々にとって、現時点で辛辣(しんらつ)な皮肉が存在する。勝敗表における米国の負けの象徴の一つとして、他の諸国が感染拡大を理由に米国民の入国を禁じる新たな渡航禁止に彼らは言及する。

  米国の大義に同盟国を結集させる力の低下に加え、世界保健機関(WHO)脱退も決定し、北朝鮮とイラン、ベネズエラに対する「最大限の圧力」キャンペーンも行き詰まっている。

  シンクタンク「欧州外交問題評議会」の上級政策研究員エリー・ゲランメア氏は、「欧州連合(EU)に入域できる国のリストに今や米国はなく、中国が載っている。それは象徴的に多くを物語る。米国の過去3年間の外交政策が現実世界にもたらした影響とその重大な意味、それがもたらした打撃をわれわれは目の当たりにしている」と指摘した。

  米国が新型コロナの感染拡大を抑制できなかったことは、同国の地位に長期的なダメージを与えると専門家らは懸念する。コロナのパンデミック(世界的大流行)で米企業は身動きが取れず、米国は世界経済の回復に推進力を提供するどころか、むしろ足を引っ張る危険すらある。

  米経済が今年約6%のマイナス成長が予想されるのに対し、中国は約2%のプラス成長を辛うじて確保できる見通しだ。

原題:Trump Pandemic Response Turns ‘America First’ Into America Last(抜粋)

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