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5月機械受注は1.7%増、3カ月ぶりプラス-非製造業が押し上げ

更新日時
  • 非製造業は17.7%増、昨年11月以来の増加幅-製造業は15.5%減
  • 予想より強めだが、4月の大幅減から見ると反発鈍い-野村証の棚橋氏

5月の機械受注は、民間設備投資の先行指標となる船舶・電力を除く民需の受注額が前月比1.7%増と、3カ月ぶりにプラスとなった。市場予想では5.0%減少が見込まれていた。非製造業の受注が前月から持ち直し、製造業での落ち込みを補った。基調判断は「足元は弱含んでいる」に据え置かれた。内閣府が9日発表した。

キーポイント
  • 5月の民需(船舶・電力除く)の受注額は前月比1.7%増の7650億円-市場予想5.0%減
    • 製造業は15.5%減の2824億円-4カ月連続マイナス
    • 非製造業は17.7%増の4783億円-2カ月ぶりプラス
    • 受注額の前年同月比は16.3%減-市場予想16.8%減
  • 外需の受注額は前月比18.5%減の5616億円-3カ月連続マイナス
非製造業が持ち直す

エコノミストの見方

野村証券の棚橋研悟エコノミスト:

  • 事前予想より強めだが、4月にかなり大きく落ち込んだとこから見ると反発は鈍い。1-3月に比べて4-5月の水準は低い
  • 5月は民需コアの大型案件はゼロ、大型案件の押し上げがなければ今くらいの水準になってしまう。新型コロナの影響で実体は大きく下がっている
  • 機械受注も4-5月が一番悪く、回復方向に向かうが、そのペースは鈍いものになるだろう
  • 今後の持ち直しのペースは、企業向け支援策がどうなるのかが焦点になる。まず今ある対策をやるのは重要だが、景気動向を見ながら追加対策が必要になるケースも考えられる

大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミスト:

  • 今回は非製造業が予想以上に良かった。どれだけ特殊要因があるか分からないが、通信などは新型コロナウイルスで自粛生活が続く中で需要が高まっている業種だと思うので、それを反映しているのだろう
  • 業種によってばらつきがあるので、やはり6月以降に全体的にしっかりとした回復に向かうとは考えづらい

詳細(内閣府の説明)

  • 非製造業は製造業に比べてかなり振れが大きく、単月だけでは判断できない。非製造業の 17.7%増は19年11月以来の増加幅
    • 製造業の15.5%減は16年2月以来の減少幅、受注額は13年4月以来の低水準
  • 非製造業の中でコロナの影響が大きかった宿泊・飲食サービス業は、そもそも機械受注投資の金額自体が小さい業種であることには注意が必要。そういったところの動きは統計にはあまり反映されない。その上で機械受注統計を見る必要がある
  • 今月はプラスになっているが、機械受注は毎月の振れが大きい統計。ここ数カ月の動きをみて基調判断している

背景

  • 内閣府は6月の月例経済報告で、国内景気は新型コロナ感染拡大の影響で「極めて厳しい状況にある」との認識を維持しながらも、5月の緊急事態宣言解除に伴う経済活動再開の動きにより景気は「下げ止まりつつある」として総括判断を上方修正
  • 日銀短観(6月調査)では、大企業・製造業の景況感がリーマンショック後以来の低水準に悪化。大企業・非製造業は9年ぶりにマイナスに転じ、悪化幅は比較可能な1983年以降で最大となった
    • 短観結果について西村康稔経済再生担当相は1日の記者会見で、「4月、5月の緊急事態宣言の下で経済を抑制したことの影響が色濃く出ている」と語った
  • 先行きは経済活動の再開に伴い反動増に転じることが見込まれるが、国内外における感染の再拡大の動きがみられることから、企業が設備投資に積極的に動きにくい状況は当面続くだろう。そのため、回復ペースは非常に緩慢なものにとどまる可能性が高いとみている
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新しました)
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