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自民部会が習主席の国賓訪日中止を要請-香港情勢の非難決議

更新日時
  • 二階幹事長が「外交は相手のあること」と慎重姿勢、表現を一部修正
  • 基本的価値維持に「疑念を抱かざるを得ない」-決議文

自民党は7日、中国による「香港国家安全維持法」施行への非難決議を発表した。焦点だった習近平国家主席の国賓来日中止要請に関しては、部会・調査会レベルの項目と位置付けた。日中関係への影響を懸念した二階俊博幹事長らが慎重姿勢を示したためだ。

  決議では、国際社会や香港市民の強い懸念にも関わらず、国家安全維持法が施行されたことを強く非難。習氏の国賓としての来日については外交部会・外交調査会として「中止を要請せざるを得ない」とした。

  同法施行後、香港での自由・人権・民主主義といった基本的価値が維持されるか、「疑念を抱かざるを得ない」とも指摘した。国際金融センターとしての香港の地位にも影響が出かねないとして、中国に「大国としての責任を自覚」するよう求めた。日本政府に対しても邦人保護や、就労ビザ発給など香港を脱出しようとしている人への支援検討を促した。

  決議は6日の外交部会・外交調査会合同会議で議論し、7日の政調審議会で了承された。

  中山泰秀外交部会長は、同法の施行後すぐに多数の逮捕者が出ている状況を踏まえ、「同じアジアの日本が、自由民主主義を標榜する国家としてただただ傍観しているわけにはいかない」と述べた。同決議は今後できるだけ早く、菅義偉官房長官に手渡す方針だという。

  習主席の国賓来日の中止要請を巡っては、自民党内で賛否の声があがった。日中友好に尽力してきた二階幹事長は7日の記者会見で、「日中問題は、ここまで来るまでには先人たちの大変な苦労があった」とした上で、「外交は相手のあることで、慎重の上にも慎重に行動するべきものだ」と中止要請には否定的な考えを示していた。

  中山氏が岸田文雄政調会長らと調整した結果、決議文では、中止要請の部分に、当初はなかった「外交部会・外交調査会として」の文言が加えられた。

  習主席の国賓来日は当初、今年春の実現を目指して日中両国で調整していたが、新型コロナウイルスの感染拡大などを受け、延期した。

  菅官房長官は7日午後の記者会見で、「自民党の議論およびその影響について、政府としてコメントは差し控える」と述べた。習主席の国賓来日については、「今は具体的な日程調整をする段階ではない」とする政府の見解は変わらないとした。

(最終段落に菅官房長官のコメントを追加して更新しました)
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