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シティ、株の上値追いに警告-40%高からの上昇余地に疑問

  • 世界の株価、1年後も現行水準付近に-アナリスト予想
  • 新型コロナ感染拡大の悪影響、量的緩和が打ち消しへ

米シティグループのストラテジストらは、株の上値追いに警告を発した。新型コロナウイルス感染が拡大するリスクや、市場の企業利益予想が楽観的過ぎるとの懸念を理由に挙げている。株式市場に広がる強気のセンチメントに冷や水を浴びせた格好だ。

  ロバート・バックランド氏をはじめとするシティのアナリストらは、世界の株式リターンは限定的なものとなり、株価は12カ月後も現在の水準付近にとどまるとの予想をリポートで示した。世界全体で6兆ドル(約645兆円)規模に相当する量的緩和が、新型コロナ感染拡大による経済への悪影響を打ち消す可能性が高いと指摘した。

  リポートでは「米連邦準備制度と闘うとのは恩知らずな行為だとわれわれは認識しているが、主要中央銀行はもう既に、世界の株のバリュエーションを極めて顕著に押し上げた」と指摘。「われわれとしては、現在の水準からさらに上値を追うことはしない。次の押し目を待つだろう」と記した。

Falling profit estimates boost global stocks' valuation to 2002 high

  世界の株式相場は今年の安値から40%上昇しており、さらなる上昇余地はあるのか、それとも利益を確定してより安全な資産に移す時なのか、多くの市場参加者が様子をうかがっている状況だ。

  バックランド氏率いるチームは、世界の株式は投資家が考えているより割高な可能性があると警告。同チームの計算に基づくと、世界経済の急激な落ち込みを踏まえれば、来年の企業利益に関するコンセンサス予想は30%高過ぎるとしている。MSCIオールカントリー世界指数の2021年の予想株価収益率(PER)は24倍と、現在の17倍を上回る。

  アナリストらは、「企業収益の落ち込みにもかかわらず、政策当局はPERを押し上げて相場を支えてきた。だがいずれ収益がこれに追いつく必要がある」と記した。

  地域別の株式市場評価では、シティは米国と新興国市場を「オーバーウエート」、英国ならびに欧州大陸は「中立」、日本とオーストラリアは「アンダーウエート」とした。

原題:Citi Warns Stock Rally Chasers That Upside to 40% Jump Is Capped(抜粋)

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