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香港国家安全法、近く成立か-28~30日に全人代常務委

更新日時
  • 香港返還を記念する7月1日を前に制定される可能性
  • さかのぼって効力持てば過去の行為理由に逮捕も-香港活動家
Riot police detain a group of people during a protest in Central district in Hong Kong, China, on June 9.
Riot police detain a group of people during a protest in Central district in Hong Kong, China, on June 9. Photographer: Roy Liu/Bloomberg

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香港では2019年、拘束された容疑者を中国当局に引き渡す「逃亡犯条例」改正案が住民の抗議運動によって事実上葬り去られた。この勝利は、より民主的な選挙の要求に住民を駆り立てた。これに対する中国政府の対応は、昨年のデモで達成された勢いを全てそぐ、香港自治に対するより直接的な脅威となるものだった。

  「香港国家安全維持法案」をまとめている全国人民代表大会(全人代)常務委員会は28-30日に開かれる。これにより、1997年の香港返還を記念する7月1日を前に制定される可能性が出てきた。

  週末に伝えられた法案の草稿の詳細によれば、国家の安全保障を脅かす行為に対し、中国当局が香港住民を直接訴追できる内容となっているが、国家の安全に危害を与える行為の定義はあいまいなままとなっている。同様の法制度は本土でジャーナリストや人権派弁護士、宗教指導者を拘束するのに使われているため、香港の活動家は自分たちも同じ脅威にさらされる恐れがあるとみている。

中国による国家安全法は香港の法制度に優先する-新華社が草稿公表

  これまで7月1日に大規模デモを組織してきた民間人権陣線(CHRF)のエリック・ライ氏は「この法がさかのぼって効力を持つ場合、何も言えなくなる。われわれは昨日の行為を理由に逮捕される可能性がある」と指摘した。

Hong Kong Braces for New Protests as Extradition Bill Suspended

2019年6月の香港の抗議デモ

写真家:カイル・ラム/ブルームバーグ

  中国の習近平指導部は、香港の反体制活動を抑え込むことで得るものの方が失うものより大きいと判断しているもようだ。香港経済は昨年の抗議デモと今年の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で既に痛手を受けているが、今後は中国に対してトランプ米政権がどのような制裁措置を講じるか、他の国も行動するか、多国籍企業が香港を去るかどうかなどにかかっている。

  香港の民主派にとって先行きは不透明だ。昨年の区議会議員選挙で大勝した民主派は、今年9月の立法会選挙で初めて過半数を確保できると期待していた。しかし国家安全維持法の制定で、中国当局の意に沿わない機関の決定は、立法府であれ裁判所であれ、押しのけられることになる。

原題:
China’s Smothering of Hong Kong Has Democrats Preparing for Jail(抜粋)

(5段落目以降に背景などを追加して更新します)
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