コンテンツにスキップする

欧州、トランプ氏の中国包囲網「わな」警戒-G7欠席は最終手段だが

  • G7に招待の顔触れは反中国キャンペーン強化の意図示すと受け止め
  • EUは米国より穏健な路線を目指し中国との経済関係をより重視
トランプ大統領

トランプ大統領

Photographer: Doug Mills/The New York Times
トランプ大統領
Photographer: Doug Mills/The New York Times

トランプ米大統領は、ワシントンで9月以降に開く主要7カ国首脳会議(G7サミット)を反中国サミットとして演出しようとしているが、欧州の指導者らは同大統領の包囲網に取り込まれて身動きが取れなくなる状況を警戒している。

  米大統領は今年のG7サミットの議長として、招きたいゲストを招待できる立場にある。だが、中国の習近平国家主席を除外し、ロシアとオーストラリア、インド、韓国の首脳をゲストに含めるトランプ氏の考えは、欧州各国政府を警戒させた。

  招待するという顔触れについて、G7サミットを反中国キャンペーン強化のため利用したいトランプ氏の意図を示す明確なサインと欧州の外交当局者は受け止め、各国首脳が無理やり協力させられるようなことはさせまいと決意している。

  「わな」だと言う者もいれば、11月の大統領選で再選を目指すトランプ氏の選挙戦略だと指摘する者もいるが、いずれも欧州連合(EU)は米国より穏健な路線を目指し、中国との経済関係を重視すると強調する。

  外交面での負の影響を最小限に抑えて米国の意向から逃れるため、欧州の当局者らは、引き延ばし工作からG7規則を持ち出すこと、きまぐれな大統領を特定のアジェンダ(議題)に縛り付けることなど、さまざまな戦術を駆使する構えだ。

  G7サミットに出席しないという選択肢は、通常の状況なら米国からの報復を招きかねない最終手段だ。しかし、本心を隠す「イチジクの葉」として、新型コロナウイルス感染拡大の影響を口実に使える今は、ドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領にとって、なお魅力的な選択肢になり得る。

  中国による香港への国家安全法導入方針を巡り、安倍晋三首相は「一国二制度」維持を求める主要7カ国(G7)共同声明を主導する考えを示した。中国はこれに抗議したが、フランスのルドリアン外相は茂木敏充外相との電話会談でG7外相で共同声明を出す方針を確認したとNHKは伝えた。

  G7外相の声明があれば、欧州首脳らが香港問題にサミット前に対処したとトランプ氏に対し主張する根拠になるかもしれない。

原題:EU Leaders Spy Trump’s G-7 China Trap But They May Not Evade It(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE