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米クレジット市場に投資妙味、ヘッジコスト低下やFRB政策が追い風

為替ヘッジコストの低下や米連邦準備制度理事会(FRB)の経済支援策が追い風となり、米国の社債などクレジット市場は、日本の投資家にとって妙味が増しているとの見方が出ている。

  新型コロナウイルス禍で主要国の中央銀行が協調してドル資金供給を拡充したことやFRBによる利下げを背景に、国内投資家がドル建て資産を購入する際のヘッジコストは低下。ブルームバーグのデータによると、為替スワップ相場を基にした3カ月物のヘッジコストは足元で0.5%台と、2015年以来の低水準で推移している。

5年ぶり低水準

  FRBは3月からコロナ禍で悪化した景気の支援策として、米国債に加えて、政府支援機関(GSE)保証付き住宅ローン担保証券(MBS)などの購入を段階的に決め、5月12日には投資家から適格社債を買い入れる制度を始動させた。

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、「FRBがかなりの額をクレジット市場に注入して、信用リスクを緩和しているので、米国の社債やモーゲージ債は買いやすくなっている」とみる。

  ブルームバーグ・バークレイズ米国投資適格社債インデックスによると、足元の米社債利回りは2.3%程度で、ヘッジを加味しても1.8%程度と高い。一方、FRBの金融緩和策によって10年物の米国債利回りは1%を割り込んでおり、ヘッジ後は0.16%程度と、日本の新発20年物国債利回りの0.36%程度を下回る。

ヘッジ後も20年物日本国債を超える利回り

  アライアンス・バーンスタインの駱正彦債券運用調査部長は、「足元のドル・円相場の水準でオープン外債(為替ヘッジなし)を買う勇気はないと思われる。1ドル=100円程度にならないと妙味が出ない」とした上で、ヘッジ後の米社債には投資妙味があると指摘。「日本の投資家は新型コロナの影響で年度の初めから在宅勤務が続いており、現状は静かだが、オフィスでの業務に戻れば買いが増える」とみている。

3日時点の外債利回り
ヘッジ後利回り(%)利回り (%)ヘッジ(%)格付け
米社債1.762.340.58na
米MBS0.851.430.58na
豪10年物国債0.350.970.62AAA
米10年物国債0.160.740.58AA+
独10年物国債-0.14-0.35-0.21AAA
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