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民間セクターが有人宇宙飛行を担う新たな時代の幕開け
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ベンケン、ハーレー両飛行士は打ち上げから約19時間後に到着
米スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)の宇宙船「クルードラゴン」に搭乗した米飛行士2人が5月31日、フロリダ州のケネディ宇宙センターでの打ち上げから約19時間を経て、国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。商業目的で開発された宇宙船が有人で打ち上げられたのは初めてで、米航空宇宙局(NASA)とスペースXを率いるイーロン・マスク氏にとって新たな時代の幕開けとなった。
NASAのボブ・ベンケン、ダグ・ハーレー両飛行士は米東部時間31日午前10時16分(日本時間午後11時16分)にISSに到着。到着時のチェックリストに記載されている一連の作業を終え、同日午後1時22分にISSに入った。打ち上げは当初5月27日に予定されていたが、悪天候のため延期された。

フロリダ州ケネディ宇宙センターからロケットで打ち上げられた
写真家:Saul Martinez / Getty Images
米国からの有人宇宙飛行は2011年のスペースシャトルプログラム終了以来。地球以外の惑星に人間が住むことを究極の目標とするスペースXをマスク氏が設立してから約18年後の打ち上げは同氏のほか、トランプ大統領やペンス副大統領らも見守った。
スペースX、有人宇宙船打ち上げ成功-国際ステーションに向かう
ベンケン、ハーレー両氏が加わる以前の段階で、ISSでは既に63人のメンバーが生活。今回の飛行はスペースXの有人飛行システムがISSへの飛行でNASAの認定を得るための最後の主要テストだった。米ボーイングも同じNASAのプログラムの一環で、ISSへの有人飛行に向け準備を進めている。

打ち上げが成功して喜ぶマスク氏
フォトグラファー:Joe Raedle / Getty Images
原題:
SpaceX Astronauts Reach Space Station After Milestone Voyage (1)(抜粋)