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金融市場で香港攻防戦、支える本土資金と撤退うかがう外国人投資家

  • 5月のハンセン指数、世界指数との比較で1998年以来の大幅安
  • 金融市場の安定を当局者は重視、中国は銀行株中心に資金出動

香港の将来を巡る攻防戦が株式市場と為替市場で展開している。

  国家安全法の制定方針採択をきっかけに香港株から資金が流出、それを埋め合わせようと時価総額の大きい本土銀行株を中心に大量の本土資金が流入している。為替市場でも緊張が高まり、香港ドルが許容変動幅の下限に落ち込むと見込む先物やオプションが積み上がっている。

  香港の当局者や実業界の有力者は、激しい抗議活動で荒廃した香港に国家安全法は平穏をもたらすと主張。金融市場の安定はこの主張の裏付けになる。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は26日のハンセン指数上昇を引き合いに、国家安全法が国際金融センターとしての香港の地位を脅かすとの投資家の不安を否定した。

  UOBケイ・ヒアン(香港)のエグゼクティブディレクター、スティーブ・レオン氏は、「香港ドル相場と香港への資本流入を安定させるため、中国は資金を出動する必要がある。これは極めて重要だ」と述べ、「一部の外国人投資家は国家安全法が国際金融センターとしての香港の地位を脅かすと懸念しており、撤退する可能性がある」と指摘した。

Hong Kong stocks lag global stocks gauge in May

  香港株が支援を必要としているのは事実だ。ハンセン指数は5月に入り7%近く下落し、MSCIオール・カントリー・ワールド指数との比較で1998年のアジア金融危機以来の大きな下げを記録した。29日には香港メインボードの空売り比率が21%と、20年以上前にデータ集計を始めて以来の最高に達した。

  ハンセン指数の100日の価格変動を示す指標によると、香港市場の変動性は2012年以来の高さ。オプショントレーダーはさらなる乱高下を見込んでおり、ハンセン指数デリバティブでは保有高上位20のうち18が、下落時に備えたプットオプションとなっている。

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原題:
Battle for Hong Kong Is Shifting to City’s Financial Markets (1)(抜粋)

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