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ウォール街の対中戦略にも影響か-「地政学上の大敵」への投資に疑念

  • 米5大銀行の対中エクスポージャー、19年時点で708億ドル
  • 中国証券業界の利益、26年までに470億ドルにも-ゴールドマン

米中間の政治的緊張で45兆ドル(約4825兆円)規模に上る中国金融市場の開放がすんなりとは進まない可能性が浮上しており、ゴールドマン・サックス・グループJPモルガン・チェースなどウォール街の大手金融機関が中国に投じている巨額の資金にもその影響が及ぶかもしれない。

  米5大銀行の対中エクスポージャーは2019年時点で708億ドル。JPモルガン・チェースだけでも貸し出しとトレーディング、投資に192億ドルを投じている。

  ゴールドマンは中国証券業界の利益が2026年までに470億ドルに達する可能性があると予想。商業銀行業の利益は80億ドルあると見込まれ、ブラックロックバンガード・グループなどが狙う全体の資産は30兆ドルと推計されている。

China Push

JPM has the largest exposure to China among Wall Street peers

Source: corporate filings

Note: Goldman Sachs number refers to “cross-border outstandings" which include cash, receivables, collateralized agreements and cash financial instruments, but exclude derivative instruments

  だが中国の銀行2行で監査役会メンバーとして10年余りを過ごしたジェームズ・ステント氏は「中国での事業拡大に関する認可済みのプランを持つ米国の金融機関は、将来の大きな利益を見越して米政府が許す範囲内でその計画を進めるだろう」としながらも、「米中冷戦はそうした中国での事業構築計画にとって良くはない」と指摘した。

  貿易戦争の混乱が長期化し、「地政学上の大敵」と見なされている国に国内企業が資金を投入していることに米国内で疑念が広がり、米政策当局は金融業界に照準を合わせ始めている。官僚や政治家は米国の年金基金による中国企業への投資に制約を設けることや、中国企業の米国での資金調達を制限することを検討している。

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原題:Wall Street Has Billions to Lose in China From Rising Strain (1)(抜粋)

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