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原油価格の急回復、シェール業界のアキレス腱を浮き彫りに

  • シェール業者が生産量を維持するには新たな掘削が欠かせない
  • エネルギー会社の支出削減で米国の掘削活動は史上最低水準に

米原油価格は今月に入り75%余り上昇した。しかし、シェール業者による供給の急回復は見込めそうにない。

  原油相場の急回復はシェール業界の最大の弱みを浮き彫りにしている。生産量の急速な減少だ。シェール油井は初期段階以降は生産量が急速に細るため、シェール業者は生産量を維持するために常に新たな油井を掘削しなければならない。

  現在、シェール業者はそれができていない。新型コロナウイルスによる世界的な需要急減を乗り越えるべくエネルギー会社が支出を大幅に削減する中にあって、米国の掘削活動は史上最低水準に落ち込んでいる。

Shale Shortfall

Each year U.S. shale needs new drilling to replace fast-declining old production

Source: Bloomberg New Energy Finance

NOTE: Data includes four largest shale fields, the Permian, Bakken, Eagle Ford, Niobrara. Does not include any data for 2020 drilling.

  シャンパンの瓶を振ってから栓を抜くと中身が噴き出すように、シェール油井も生産の初期段階は原油が噴出する。しかし、その勢いが長くは続かないため、生産減を相殺するためにシェール業者はこれまで掘削を続けていた。しかし、このところは記録的なペースで掘削リグを閉鎖している。

  データ会社のシェールプロファイル・アナリティクスによると、新たな掘削が行われないままだと、今年の米シェール業界の原油生産量は3分の1以上減少し、日量500万バレルを下回る可能性がある。

  そうなれば、世界のエネルギー市場における米国の影響力は大幅に低下し、原油を地政学的な武器として使うトランプ大統領の能力にも大きな打撃となる。

Cliff Edge

Shale oil output would plunge with no new drilling, ShaleProfile forecasts

NOTE: Data post-May 2020 is based on the U.S. rig count falling to zero.

Source: Shale Profile Analytics

原題:
Oil’s Sudden Rebound Is Exposing the Achilles’ Heel of Shale(抜粋)

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