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マクドナルドHD株はコロナ禍の勝ち組、ドライブスルーは次元違うとの声

  • 自粛で客足遠のいても、客単価は3割超の上昇-4月の既存店
  • 家族の囲い込みと朝食配達で差別化、宣言解除後も需要堅調の見方も

日本マクドナルドホールディングスの株価が新型コロナウイルスの感染拡大前の水準をいち早く超え、前週にはほぼ2年ぶりの高値を付けた。自粛の影響で飲食店が軒並み売り上げ急減に見舞われる中、4月の同社の売り上げが群を抜いて好調だったことに投資家が着目した。

  上げが顕著になったのは連休明け以降。同社が7日に発表した4月の既存店売上高は前年同月から6.5%増えた。自粛効果で客数が落ち込む中、客単価は31%上昇した。証券ジャパン調査情報部の増田克美部長は、テイクアウトやデリバリー、ドライブスルーでの販売の伸びが客単価の予想を上回る好調につながったとみている。12日に過去最高となる今期の営業利益計画を維持したことも業績安心感をもたらした。 

A McDonald's employee taking orders from customers at the

マクドナルドのドライブスルー(12日・都内)

Photographer: James Matsumoto/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

  外食チェーン他社にはドライブスルー店舗を導入しているところはいくつもあるが、マクドHDは「他社とは異なる次元のノウハウを持っており、快適なサービスが客を引き寄せている」といちよし経済研究所の鮫島誠一郎アナリストは説明する。注文から受け渡しまでのサービスの速さ、「マクド渋滞」を解消するために注文する場所が2カ所に分かれていることなど「配慮が行き届いている」と言う。

  公式アプリを使ったクーポンで家族のニーズを取り込んでいることや、車内で分け合って食べる新たな食べ方を提案するテレビCMの効果もあるようだ。「朝マック」として朝食のデリバリーを行っているのはマクドナルドのみだ。

  もっとも株価には割安感が乏しくなり始めている。5月に入り終値が下落したのは14日だけだ。増田氏は宣言解除後の営業再開に伴う業績回復を見越して、これまで下げていた外食株に物色が移る可能性があることには注意が必要だと話す。

  39県での緊急事態宣言の解除が14日に決まり、外食店舗は営業再開していく。それでも「3密」を避ける人もあり「最低1割くらいの人はコロナ以前の消費行動に戻らず、居酒屋などを避けテイクアウトやデリバリーを選ぶ」と鮫島氏は予想。コロナ後の需要継続でマクドHD株の「上値余地はある」とみる。来月上旬に公表のある5月売上高の伸び次第で株高に弾みがつく可能性もある。

マクドHDの株価
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