, コンテンツにスキップする

韓国のコロナ戦略、性的少数者への偏見が壁-ナイトクラブで集団感染

  • 5500人余りのクラブ訪問者のうち約3000人と連絡取れず
  • クラブのフェイスブックに同性愛者を攻撃するコメント多数

韓国は新型コロナウイルス感染拡大の抑制で国民に検査を受けるよう強く呼び掛けることで成果を収めてきた。こうした戦略が壁に突き当たっている。長年にわたる性的少数者への偏見だ。

  ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)にある同性愛者がよく訪れるナイトクラブで集団感染が発生したのを受け、保健当局は4月24日から5月6日までの間にこれらクラブを訪れた5500人余りの名簿を確保したが、このうち3000人余りと連絡が取れていない。ソウル市長は12日、この日午前時点でクラブに関連する感染件数が101件に増加したと明らかにした。前日は86件だった。

City of Seoul As Club-linked Coronavirus Cases Increase

ソウルの梨泰院地区で消毒活動する作業員(5月11日)

撮影者:チョン・ジュン/ブルームバーグ

  韓国は人々の移動やビジネス活動の厳しい制限ではなく、検査プログラムによって感染者を特定・隔離することで拡散を抑えてきた。この戦略は人々が自主的に検査を受け、個人情報の提供に応じることに依存している。

  韓国では性的少数者に対する法的保護が薄い。2017年のギャラップ世論調査によると58%は同性婚に反対で、文在寅大統領も選挙キャンペーンで反対を表明していた。

  コロナ検査で陽性結果が出た人が訪れていた複数のナイトクラブの名前を政府が公表した後、その一つである「キングクラブ」のフェイスブックには同性愛者を攻撃するコメントが多数投稿された。  

  韓国の医療制度に対するホモフォビア(同性愛嫌悪)の影響に関する2019年の研究を共同執筆した大慶大学のクァク・ヘウォン教授は「同性愛に対しかなりの差別と敵意がある」と指摘。そのためコロナ感染の疑いのある性的少数者が自主的に検査を受けようとしない恐れがあると指摘した。

原題:Korea’s Virus Strategy is Tested by Outbreak at Nightclubs (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE