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Photographer: samxmeg/E+
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相場の変動巡る賭けでヘッジファンドが大損-新型コロナで状況一変

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Photographer: samxmeg/E+

米国株とアジア株との間で数十年にわたり続いてきた関係が突然崩れた。一部のヘッジファンドは不意打ちを食らい、低リスクだったはずのボラティリティーへの賭けで大きく損失を被る羽目となった。

  ナイン・マスツ・キャピタルやミリアド・アセット・マネジメントといったヘッジファンド運用会社は3月、株式相場の変動はアジアの方が米国や欧州よりも大きくなると見込んだ取引で損失を出したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  香港拠点のトゥルー・パートナー・キャピタル(運用資産14億ドル=約1500億円)の共同最高投資責任者(CIO)、ホーフェルト・ハイボア氏によれば、ボラティリティーに注目するトレーダーの間では相場変動に関して広くそうした予想が立てられていた。トゥルー・パートナーが運用する主力ボラティリティーファンドは、3月に10%のリターンを上げた。

U.S. stocks turn more volatile than peers in Asia

  アジアのボラティリティーが欧米より大きくなるとの予想に基づく取引は、過去30年にわたり好成績を残しており、2008年の金融危機時には大きなリターンをもたらした。だが新型コロナウイルス感染拡大で世界の株式市場が混乱し、状況は一変。S&P500種株価指数の変動は、アジアの主要株価指数よりもずっと大きくなった。香港上場の中国本土銘柄で構成される株価指数に対しては過去最大を記録し、日本や韓国の株価指数に対しても一時、1987年のブラックマンデー以来の大きさとなった。

  ハイボア氏は「アジアのボラティリティーをロングに、米国をショートにするという取引は2008年には奏功した。よってデータ上では、ストレスのかかった環境下での取引としてうまくいくことが示されていた」としつつ、「実際にはそうはならなかった」と述べた。

  ナイン・マスツについて知る複数の関係者によれば、同社のレラティブバリュー戦略のヘッジファンドは3月のリターンがマイナス23.5%。また事情に詳しい別の関係者によると、ミリアドも3月のリターンが2桁のマイナスとなった。香港を拠点とする両社の担当者はコメントを控えた。

原題:Hedge Funds Burned by Volatility Trades That Worked for Decades(抜粋)

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