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ECB、危機対応を強化-域内経済は今年12%縮小もとラガルド総裁

更新日時
  • 銀行向け融資プログラムの最低金利引き下げ、新ファシリティー創設
  • 債券購入プログラムの規模は維持、拡大する用意あると総裁は言明

欧州中央銀行(ECB)は、新型コロナウイルス危機への対応を強化し、市中銀行向け融資プログラムの金利を引き下げた。ラガルド総裁は今年のユーロ圏経済が最大で12%縮小する可能性があると警告した。

  総裁は政策発表後のバーチャル記者会見で、「共同かつ協調した政策行動を通じた継続的で大胆な取り組みが必要だ」と呼び掛け、「急激な経済縮小を考慮し、大胆で協調した財政の姿勢が不可欠だ」と論じた。

ECB政策への反応

夜明け:アメリカ大陸。」 (出典:ブルームバーグ)

  ECBは条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO3)の最低金利を中銀預金金利より50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い水準に引き下げることを決めた。今回新たに打ち出した、条件を付けない長期リファイナンスオペ「パンデミック緊急長期リファイナンスオペ(PELTRO)」の金利はリファイナンスオペの最低応札金利より25bp低くする。

  ECBは中銀預金金利と主要政策金利であるリファイナンスオペの最低応札金利はそれぞれマイナス0.5%とゼロ%に据え置いた。「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」の規模は7500億ユーロ(約87兆円)で維持した。

  従来からの資産購入プログラム(APP)と合わせると、年末までに1兆ユーロを超える購入となるが、大半のエコノミストはECBがこの規模を年内に拡大するとみている。ラガルド総裁はこの日、ECBは必要に応じてプログラムを拡大または延長する用意が「十分にある」と述べた。

  INGのエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏(フランクフルト在勤)はECBの決定について「今日のところはこれで十分だ」とし、「過去6週間で非常に多くが発表されている」と述べた。

  ECBは3月に既にTLTROの条件を緩め、その後に受け入れ担保の基準も緩和した。

What Bloomberg’s Economists Say...

“The European Central Bank has acted again in an effort to combat a downturn that’s looking much worse than it thought at its last policy meeting.”

-David Powell. Read his ECB REACT

   

  新型コロナウイルス感染拡大を抑えるための封鎖・制限措置でユーロ圏の失業率は急上昇、域内経済には大きな負担がのしかかる。1-3月(第1四半期)は一部にしか新型コロナの影響を被っていないが、域内総生産(GDP)は前期比で3.8%減少した。

  ラガルド総裁は通年で5-12%のマイナス成長になるとの見通しを示し、「厳しいシナリオ」では4-6月(第2四半期)にGDPが前期比で15%減少すると述べた。

  ECBは改定したTLTRO3とPELTROの詳細を発表した。

原題:ECB Steps Up Crisis Aid as Lagarde Warns Governments to Act、ECB’s Lagarde Says 2Q Contraction May Reach 15% in Severe Case、ECB Publishes Details of PELTRO, First Allotment on May 20(抜粋)

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