【新型コロナ】欧州はそろり経済再開へ、復帰の英首相は慎重促す
Steve Geimann-
中国の3月工業利益、前年同月比34.9%減-余波続く
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香港が社会的距離措置の一部緩和を検討と星島日報
イタリアは来週、ロックダウン(都市封鎖)の緩和を開始する。ドイツは27日、一部の学校を再開した。欧州では新型コロナウイルスの新たな感染例と死亡者数が減少傾向にある。発症して入院、療養していたジョンソン英首相は公務に復帰し、社会的距離を維持する取り組みを続けるよう国民に呼びかけた。
一方、ロシアでは新規感染者数が再び6000人を超え、累計は中国を超えた。世界全体の感染者数は300万人に近づいている。米ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグ・ニュースの集計データによると、世界の感染者数は290万人、死者数は20万6000人を超えた。
こうした中でも、香港では27日午後4時時点で新たな感染者数が2日連続でゼロとなっている。スペインとフランスは26日、1日当たりの新規感染者数が過去1カ月余りで最少となった。米国の感染者数は前日から3.3%増加し、95万7016人となったが、増加率はこの1週間の平均の3.6%を下回った。
ホワイトハウスの新型コロナ対策調整官、デボラ・バークス氏は26日、トランプ大統領は消毒液が新型コロナの治療法ではないと理解していると語った。トランプ大統領は24日、消毒液の注射や日光によって新型コロナを死滅させる可能性に前日言及したことについて、皮肉を込めて記者に提案しただけだと釈明した。
トランプ大統領の「消毒液」発言の広がりに困惑-米コロナ対策調整官
中国工業企業の利益は3月も落ち込み、前年同月比34.9%減となった。新型コロナ感染拡大の事業活動への余波が続いている。中国で26日、新たに確認された感染症例は3件で、そのうち2件が国外からの入国者だった。
新型コロナの新規感染者が今後も低水準、あるいはゼロにとどまった場合、香港政府は中国本土からの訪問者に対する強制隔離の緩和や公務員の職場復帰、美容室やジムなどの一部ビジネスセクターを巡る制限緩和を検討する。匿名の関係者を引用して地元紙の星島日報が報じた。
中国工業利益、3月は34.9%減-新型コロナ感染拡大の余波続く
中国の新型コロナ感染例、26日は3件増-国外からの流入症例は2件
香港、社会的距離措置の一部緩和を検討-星島日報
イタリアのコンテ首相は5月4日から全土のロックダウン(都市封鎖)の解除を開始する計画を発表した。最初に事業活動を許可するのは建設・製造業であり、小売業や美術館の再開は5月18日から、レストランやカフェは6月1日以降の予定だと説明した。
米国で感染拡大が最も深刻なニューヨーク州のクオモ知事は26日、同州北部では早ければ5月15日から企業活動を再開する可能性があると発言。ニューヨーク市は人口密度が高く、ニュージャージー、コネティカット両州やロングアイランドと密接に関係しているため、早期再開はより複雑になると説明した。活動再開は地域ごとに行い、最初は建設・製造業などが対象になるとした。
同知事はまた、同州の1日当たりの死者数は367人と、3月31日以来最少になったことを明らかにした。また州全域で新規感染者は引き続き減少していると述べた。
シンガポールで26日、新たに931人の感染が確認され、感染者数は日本を上回り、アジアで中国、インドに次いで3番目の規模となった。
有望な7種の新型コロナワクチンの生産を資金面で支援しているマイクロソフトの共同創業者で慈善家のビル・ゲイツ氏はCNNテレビの番組「ファリード・ザカリア・GPS」でのインタビューで、「全てがうまく行けば、1年以内に大量生産が可能になろう」と発言。「ただし、最長で2年を要する可能性もある」と語った。
原題:BOJ Takes Action; Regions Move Toward Reopening: Virus Update、Europe Moves to Reopen; Johnson Returns to Work: Virus Update(抜粋)