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マネックス社長、コロナ危機を千載一遇のチャンスにー 企業に変革促す

  • 投資顧問事業を通じた企業との対話や提案で企業価値の向上目指す
  • 株式市場は人の気持ちの先行指標、コロナ収束に先立って回復へ

マネックスグループの松本大社長は、新たに乗り出した投資顧問事業を通じて、在宅勤務の広がりなどこれまでの常識が通用しない条件下で生まれた変化の種を後押しし、日本企業のイノベーションを促していく考えを示した。新型コロナウイルスの感染拡大が日本経済に大きな影を落としつつあるが、企業が変革する好機でもあると述べた。

Monex Group Inc. President And CEO Oki Matsumoto Interview

マネックスグループの松本社長(写真は2018年5月)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  ブルームバーグとのインタビューで松本社長は足元の国内株式市場について、緊急事態宣言で停滞する実体経済と比べて「元気で生き返ろうとしている」と指摘。市場は人の気持ちの先行指標であり、今後も浮き沈みはあるものの、新型コロナ問題の収束に先立って回復していくだろうとの見通しを示した。

  その上で、今回の危機は日本企業にとって「千載一遇のチャンス」になり得ると説く。例えば、在宅勤務の拡大で想定以上の業務効率化が進んだ企業は新規投資への余力が生まれる。コロナ問題が沈静化した後に、こうした変化の種を育て「人、お金、設備、技術などの生産要素を組み替えることで新しい時代に適した企業に生まれ変われるかは非常に重要なテーマだ」と述べた。

  松本社長は「われわれはまさに生産要素の組み替えを企業と議論して促していこうと思っている。そこにはすごいチャンスがある」と意気込む。同社は1月、松本社長の肝いりで投資顧問子会社を設立したと発表しており、物言う株主のように経営陣との対話や提案を通じた企業価値向上を目指す。

内部留保をイノベーションに活用

  法人企業統計によると、日本企業の内部留保は7年連続で過去最高を更新中。このため、物言う株主として知られる海外投資ファンドなどから過剰な内部留保を株主還元に回すべきだと要求されるケースも多い。しかし、松本社長は「日本企業には内部留保という他国にはあまりない虎の子的な要素もある」とし、イノベーションのために活用すべきだとした。

  日本企業の内部留保の適正水準については、コロナ問題の収束時期が予測できないためコメントできないと述べた。一方で、企業が今回のようなめったに起きない危機に備えるためだとして、過剰な内部留保をためこむ行為を正当化するとしたら「それはいかがなものかと思う」と懸念を示した。

  世界の株式市場については、各国の中央銀行が流動性を供給する方針であることに加え、政府も巨額の経済対策を計画しているとして「じゃぶじゃぶのお金は株式市場にたまるしかない」と指摘。コロナ問題が終息に向かうとともに「株価がボーンと上がる。いつかそれはくる」とバブル相場の可能性に言及した。

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