コンテンツにスキップする
Subscriber Only

日銀総裁、新型コロナが日本経済に深刻な影響-必要なら追加緩和

  • 終息時期は不透明感強い、経済の不確実性「極めて高い」
  • 金融市場は急速に不安定化、企業の資金繰りも悪化
日銀の黒田総裁

日銀の黒田総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行の黒田東彦総裁は9日、都内の本店で開かれた支店長会議であいさつし、新型コロナウイルスの感染拡大が日本経済に深刻な影響を及ぼしているとし、当面はその影響を注視し、必要があれば躊躇(ちゅうちょ)なく追加緩和措置を講じると表明した。

  総裁は、新型コロナの感染拡大で「世界経済の先行きは強い不透明感に覆われている」とし、各国で外出制限などの措置がとられている中で「グローバルに経済活動が大きく制約されている」と指摘。感染拡大のグローバルな終息時期は「不透明感が強く、経済の先行きは不確実性が極めて高い」との認識を示した。

  感染拡大の影響は日本経済にも「輸出・生産やインバウンド需要、個人消費の落ち込みなどを通じて、深刻な影響を及ぼしている」と危機感を表明。日本の金融システムは「全体として安定性を維持している」としながらも、「金融環境をみると、企業の資金繰りは悪化している」との見解を示した。

  この間の金融市場については「投資家のリスクセンチメントが悪化し、急速に不安定化した」と指摘。各国の中央銀行が市場安定化に乗り出す中で、「金融市場は一頃の緊張が幾分緩和しつつある」ものの、「引き続き、神経質な状況にある」と警戒感を示した。

  こうした状況を踏まえた金融政策運営は「当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視」すると述べ、「必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」と強調した。

  また、政府が緊急事態を宣言する下で、「企業金融支援のための新たなオペの開始や、CP・社債等買い入れの増額といった措置をしっかりと実施することで、企業金融の円滑確保に貢献していく」との方針を示すとともに、「金融機能の維持と資金決済の円滑確保といった、中央銀行として必要な業務を継続して行う体制を整備している」と述べた。

  支店長会議は全国各地の支店長が本店に集まって開かれるが、今回は新型コロナの感染拡大防止の観点から初のテレビ会議方式で行われた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE