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新型コロナ禍からの経済回復、武漢が示すヒント-8日に封鎖解除へ

  • 鉄道輸送や航空便が再開し、他地域と結ぶ高速道路も通行可能に
  • サプライチェーンは依然混乱、営業再開したモールも客足少なく

パンデミック(世界的大流行)となった新型コロナウイルスの発生地、中国湖北省の武漢市では8日に封鎖が解除される。鉄道の運転や航空機の運航が再開され、同市と他地域を結ぶ高速道路も通行できるようになる。

  新型コロナ後はどんな未来が待っているのか。世界で最初の感染爆発が起きた武漢市から、そのヒントを探れるかもしれない。

Wuhan Tianhe Airport

消毒作業中の武漢天河国際空港の内部(4月3日)

ソース:ゲッティイメージズ

時間かかる苦難のプロセス

  鉄鋼と自動車生産の一大拠点である武漢市では、工場再開は認められているものの、従業員の職場復帰は時間がかかっており、サプライチェーンも混乱している。営業を再開したショッピングモールにも客足は少ない。多くの人にとって不要不急の外出は引き続き恐怖だからだ。

  華中科技大学の陳波教授(経済学)は「武漢の投資と観光に与える社会的および心理的な影響はかなり長い間続く可能性がある」と語った。

  武漢で起きた病院混乱という悲惨な状況が世界中の都市で繰り返されているように、同市での今後の経済回復は、ニューヨーク市など感染爆発が起きた他の都市がいかにロックダウンから立ち直るかの参考になるだろう。

  初期の兆候が示すのは、時間のかかる苦難のプロセスとなりそうなことだ。感染拡大のショックが依然として残っており、新型コロナ第2波への恐れから企業はフル稼働再開に二の足を踏んでいる。

Wuhan Supermarket

武漢市内のスーパーマーケット(3月30日)

フォトグラファー:Noel Celis / AFP via Getty Images

  「2020年の目標はまず生き残ることだ」。小さなマーケティング代理店を経営しているマー・レンレン氏(33)は約2カ月ぶりに訪れたというスターバックスの店外でこう語った。「その次にビジネスが生き残ることだ」

  市内の東端にあるスマートフォンメーカー小米(シャオミ)のオフィスでは、エレベーター1台に乗る人数を5人に制限している。エレベーターの床には四隅に1つずつ、中央に1つテープで立つ位置が示されている。

  武漢市内の各工場は生産再開に動いており、グループPSAと中国の東風汽車集団の合弁会社が運営する工場では新しいプジョー車の組み立てが始まった。ただ、同工場のマネジャー、メイ・ユンフェン氏は「物流、輸送、サプライチェーンにはまだ課題がある」と述べた。

Dongfeng Honda

武漢にある東風ホンダの工場(3月23日)

写真家:Getty Images経由のSTR / AFP

  前出の陳教授は、2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した後、感染の発生地だった広東省への外国からの直接投資(FDI)が2-3年は干上がった状態が続いたと指摘。「武漢にも同じことが起きるだろう」と語った。

原題:
‘Our Goal Is to Survive’: Wuhan Cautiously Emerges From Lockdown(抜粋)

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