コンテンツにスキップする
Subscriber Only

中国で離婚が増加、ロックダウンの影響か-世界に警鐘

  • 陝西省西安市と四川省達州市では3月前半に離婚届件数が過去最高に
  • 「長く一緒にいればいるほど憎み合う。人間にはスペースが必要だ」
A couple walk on a nearly empty and shuttered commercial street in Beijing on Feb. 12.
A couple walk on a nearly empty and shuttered commercial street in Beijing on Feb. 12. Photographer: Kevin Frayer/Getty Images AsiaPac

新型コロナウイルスが中国で猛威を振るう中で、広東省に住む30歳代の主婦、ウーさんは2カ月近く、失業中の夫と子供たちと家に閉じこもって過ごした。この間、夫婦げんかが絶えなかった。プライバシー保護のために名字しか明かさなかったウーさんによれば、いさかいの理由はお金が足りない、携帯電話を眺めている時間が長過ぎる、家事と育児を平等に分担してくれないなどだ。

  子供が就寝すべき時間に夫が2人の子どもたちを遊ばせることが特に神経に障った。「夫は家の中のトラブルメーカー。もう我慢できない。離婚することで同意した。後は弁護士を見つけるだけ」とウーさんは話した。

  中国の離婚件数は年1回しか公表されないが、多くの都市についての報道は、新型コロナ拡大阻止の封鎖措置が終わりつつあった3月に離婚が大きく増えたことを示している。家庭内暴力の事例も急増した。米国など、ロックダウン(都市封鎖)の初期段階にある国・地域にとって、悪い兆候だ。限られた空間で長い時間を共に過ごすことが、人間関係を悪化させる恐れがある。

  陝西省西安市と四川省達州市では3月前半に離婚届の件数が過去最高に達し、役所での処理が滞った。湖南省汨羅市では職員が水を飲む暇もないほどだという。同市の担当幹部は「ささいなことがいさかいをエスカレートさせ、コミュニケーションが乏しければ、誰もが結婚に失望して離婚を決意する」と述べている。

  ジェントル&トラスト法律事務所の離婚専門弁護士、スティーブ・リー氏(上海)によれば、上海市の封鎖が緩和された3月半ば以降に依頼は25%増えた。ただでさえ夫婦関係に負担のかかる春節(旧正月)の連休直前に新型コロナ感染が本格化し、カップルはさらに2カ月を共に室内で過ごすことを余儀なくされた。

  「長く一緒にいればいるほど憎み合う。人間にはスペースが必要だ。夫婦に限らず、誰にとってもそうだ」と同氏は言う。

原題:China’s Divorce Spike Is a Warning to Rest of Locked-Down World(抜粋)

(原文は「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」誌に掲載)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE