コンテンツにスキップする

JFEHD:今期1900億円赤字に転落、国内再編で2200億円減損

更新日時
  • 川崎市にある製鉄所の高炉1基を休止、国内の粗鋼生産能力13%削減
  • 国内鉄鋼では日本製鉄も呉製鉄所全面休止などで今期赤字転落見通し

JFEホールディングス(HD)は27日、今期(2020年3月期)の最終損益が1900億円の赤字になりそうだと発表した。従来は130億円の黒字を見込んでいたが、米中貿易摩擦による鉄鋼需要の低迷など事業環境が急速に変化する中、川崎市にある製鉄所の高炉1基を休止するなど鉄鋼事業での減損損失2200億円を計上することが響く。

  同社の発表によると、鉄鋼事業の連結子会社、JFEスチールが米中貿易摩擦による需要低迷などの厳しい経営環境に直面。固定費負担の大きい高炉1基の休止を含めて東日本製鉄所千葉、京浜の両地区で生産体制を見直し、それらに伴って減損損失2200億円程度を計上する見込みだという。国内の粗鋼生産能力は約13%削減される。損失の内訳は千葉地区が1300億円程度、京浜地区が900億円程度とした。

  京浜地区の設備休止に伴い従業員約1200人は配置転換などで対応する。 

  JFEHDの寺畑雅史副社長は今月2日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、国内鉄鋼需要の減少やアジア市場へ拡大を図る中国勢との競争激化を見据えて効率化を進めるため国内製鉄所の生産体制を見直し、具体策について2020年度中にまとめる考えを示していた。

  寺畑副社長は27日の記者会見で新型コロナウイルス感染拡大の業績への影響について「来期(21年3月期)の上期にどの程度出るのか全く不透明」と述べた。

  JFEスチールの北野嘉久社長は、新型コロナの中長期的なサプライチェーンなどへの影響について、「経験したことのない、人・物の移動まで制限するリーマンショックではあり得なかったことが起きている。日本の製造業、鉄鋼業にどの程度影響が出るか読みが難しい」とした上で、新型コロナ感染拡大は今回の生産体制見直し判断には影響していないと強調した。

  国内の鉄鋼メーカーでは最大手の日本製鉄も2月に日鉄日新製鋼の呉製鉄所(広島県呉市)を全面休止するなどの対策を発表し、今期の純損益が4400億円の赤字に転落する見通しを発表していた。

  

(会見の内容を追加して更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE