コンテンツにスキップする

新型コロナから復帰の中国製造業に新たな衝撃波-今度は外需落ち込み

  • 新型コロナ感染が欧米に拡大-受注取り消しや支払い遅れが頭痛の種
  • 輸出やサプライチェーンの最悪期はこれから-マッコーリー胡偉俊氏

中国の山東磐古実業で輸出責任者を務めるグレース・ガオさんには、先週から既に受注していた注文を先送りしたり、別途通知するまで製品の出荷を保留したり、最大2カ月の支払い猶予を求めたりする電子メールが外国の取引先から相次いで寄せられている。

  同社は金づちやおのなど工具を製造し、そのうち60%が欧州市場向けとなっている。中国の工場がようやく復旧し始めたというタイミングで、今度は新型コロナウイルス感染拡大に伴う欧州諸国の一連の休業措置が受注に影響を与えている。こうした話は中国のあちこちで聞かれる。

CHINA-HEALTH-VIRUS

美的集団の武漢工場にあるエアコン生産ラインで作業する従業員(3月25日)

  「状況が逆転してしまった」とガオさんは嘆く。4月から5月の販売は前年同期比で最大40%減ると見込んでおり、「先月は予定通りに製品を納めることができるのかと心配になって問い合わせてきたのは取引先の方だったが、今ではわれわれが受注した通りに製品を届けていいのかと尋ねるようになっている」と話す。

新型コロナで負のサイクル、回復途上の中国製造業に世界的需要減の波

  新型コロナの感染拡大を食い止めるために実施された休業によるダメージから立ち直ろうとしている中国経済にとって、こうした状況は深刻なリスクとなる。李克強首相らは回復を唱え、支援策も講じているが、民間エコノミストによる経済成長率見通しの下方修正は続いている。

Business More Confident

But the outlook for trade and inflation aren't strong

Source: Data compiled by Bloomberg, Bloomberg Economics

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の邢兆鵬エコノミストは「中国経済にとって間違いなく第2の衝撃波だ」と指摘。新型コロナの世界的な拡大で「寸断されたサプライチェーン、外需の落ち込みという2つの経路で中国製造業に影響する」との見方を示す。

  3月の中国製造業購買担当者指数(PMI)が31日に発表されるが、本土企業は受注取り消しや物流を巡る不透明感、支払いの遅れが目下の頭痛の種だと話す。

CHINA-ECONOMY

安徽省淮北の工場で医療用手袋を生産する従業員(3月23日)

  中国南東部に拠点を置く福建鳳竹紡織科技のリウ・ドン副社長は、「海外の取引先が発注を後悔したり、他国の税関閉鎖で製品が届けられなかったりするケースをメーカー側は数多く目の当たりにしている」と説明。湖北省で足止めされていた従業員の復帰で、同社の工場はフル生産を間もなく再開するはずだった。「輸出受注の落ち込みの方が深刻だ」と明かす。

Bouncing Back

Economic activity in China is gradually recovering as virus outbreak slows locally

Source: WeBank China Economic Recovery Index

  マッコーリー・グループの中国担当チーフエコノミスト、胡偉俊氏は「輸出やサプライチェーンにとって最悪期はこれからだ」と指摘。「中国の輸出は通年で10%、あるいは恐らくそれ以上の減少になるかもしれない」とコメントした。

The automobile production lines resume running in Wuhan,Hubei,China on 23th March, 2020

武漢で再開した自動車生産ライン(3月23日)

原題:Second Virus Shockwave Is Hitting China’s Factories Already (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE