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三陽商会に身売り迫る米アクティビスト、取締役の派遣狙い株主提案

  • RMB、細水ポートフォリオマネジャーの社外取締役への選任求める
  • 三陽商は16年度以降4期連続の純損失見込み、改革に本腰入れる構え

米アクティビストファンドのRMBキャピタルは、5月末にも開催される大手アパレルメーカー、三陽商会の定時株主総会に向け、RMBが推す社外取締役の選任を求める株主提案を行った。昨年12月には、業績不振の三陽商に対し、身売りを検討するよう求める書簡を送付していた。

  RMBは今月25日付で、同社の細水政和ポートフォリオマネジャーの社外取締役選任を求める株主提案を送付した。細水氏はブルームバーグの取材に対し、12月の書簡送付後も経営陣と対話を続けてきたが、経営改善のための戦略が不十分だと感じたとした上で「より積極的に経営に関与したい」と述べた。RMBの三陽商への株主提案は初めて。

  12月の書簡では、三陽商が実施した業績回復のための施策が奏功せず、資本が大幅に毀損(きそん)したと主張。優秀な社員などの価値ある資産を守るためのほか、成長に向けたさらなる投資が今後も不可欠とし、より大きな資本の傘下で長期的な事業立て直しを図るべきと指摘していた。

  三陽商は収益の柱だった英バーバリーとの日本国内のライセンス契約が2015年に終了。16年度以降、4期連続の純損失となる見込みだ。細水氏は「新型コロナウイルスの影響による環境激変もあり、20年度についても非常に厳しい状況が予想される」と、早急な経営改革の必要性を訴える。

  その上で「もし選任されれば事業売却を議論するために行く。株主の方々はわれわれの狙いを知った上で賛否を検討してほしい」と明言。会社側の対応によっては、株主提案の期限までにさらに社外取締役候補を追加する可能性もあるとした。ブルームバーグのデータでは、RMBは三陽商株式の6.06%を保有する4位株主。

  一方の三陽商も2月、三井物産出身でスポーツ用品販売のゴールドウイン再建の立役者とされる大江伸治氏を副社長に迎える人事を発表、改革に本腰を入れる構えを見せている。

  細水氏はこの人事に期待感を示した上で「身売りありきではなく、会社側によりよい経営改善策があれば協力したい」と説明。考えられる抜本改革の選択肢として「例えばブランドごとに子会社を作り、『ポール・スチュアート』なら三井物産など、ライセンス保持者らに出資してもらう方法もある」とした。

  三陽商の広報担当の岩崎麻佐子氏は、RMBからの株主提案を受け取ったことを認め「株主からの提案であり、内容を検討していく」とコメントした。

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