コンテンツにスキップする

3月東京コアCPI0.4%上昇、3カ月連続伸び縮小-原油安影響

更新日時
  • エネルギーが下落、宿泊料や一部食料品などに新型コロナの影響も
  • 新型コロナで経済にも物価押し上げる勢いない-第一生経研の新家氏

全国の物価の先行指標となる3月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.4%上昇と、伸び率は3カ月連続で縮小した。原油安に伴うエネルギー価格の下落が要因。宿泊料や一部の食料品などには新型コロナウイルスの感染拡大の影響がみられる。上昇は33カ月連続。総務省が27日発表した。

キーポイント

  • 東京都区部コアCPIは前年比0.4%上昇(ブルームバーグの予想中央値は0.4%上昇)-前月は0.5%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.7%上昇(予想は0.6%上昇)ー前月は0.7%上昇
  • 総合CPIは0.4%上昇(予想は0.3%上昇)-前月は0.4%上昇
都区部コアCPIは3カ月連続伸び縮小

エコノミストの見方

第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト:

  • 主にエネルギー価格の下落によって物価全体も鈍化
  • 原油価格が現在の水準で推移すれば、早ければ4月にも全国の物価はコアでマイナスに陥る可能性がある
  • 新型コロナの影響によって経済にも物価を押し上げるモメンタムがない。米欧で経済活動が止まり日本の国内総生産(GDP)は3四半期連続のマイナス成長になる可能性が高い
  • そうなると物価の基調自体がどうなのかとの声が増え、日本銀行に対する圧力を高めることになる

野村証券の桑原真樹シニアエコノミスト:

  • 物価の上昇圧力は弱くなってきている。先行きは需要も弱いだろうし、オイルも下落しているのでさらに弱くなってくると考えざるを得ない
  • 2020年度の全国コアCPIの見通しはマイナス0.3%。四半期ベースでは今年の10-12月期からマイナスに転じてくるとみている
  • 日銀がどうこうできる問題ではない。原油下落は外部ショックによるものだが、ガソリン価格の下落などを通じて国内の期待インフレを押し下げる可能性もあるので日銀としては無視はできない。金融政策にとっては厳しい状況であることに変わりはない
  • 資産買い入れや流動性供給でしばらくは物価の下落を食い止めに行くだろう。マイナス金利の深掘り効果は限定的で、副作用があることも明らかなので難しいと思う

詳細(総務省の説明)

  • コアCPIの前年比伸び率縮小は、ガソリン中心にエネルギー価格の下落幅が前月から拡大したことが要因。ガソリン価格が前年比でマイナスに転じるのは4カ月ぶり
  • ガソリン価格下落の背景には原油安もあるが、新型コロナの感染拡大による需要減の観測もある
  • 宿泊料と外国パック旅行費の前年比下落幅が縮小しているが、春節の影響で前月の下落幅が大きくなったことが主因
  • マスクは前年比で11.3%上昇。新型コロナの感染拡大で品薄となっている影響が出ている。物価全体への影響は極めて限定的
  • トイレットペーパーも品薄の状態が続いているが、価格には影響が出ていない
  • 生鮮食品除く食料の上昇幅が縮小し、牛肉が前年比でマイナスに転じている。新型コロナの感染拡大による外食需要の減少で価格が下落しているとの報道もある
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新しました)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE