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NY州90日支払い猶予、銀行を不意打ち-意図せぬ混乱や訴訟リスクも

  • 資金繰りが困難な個人、企業に90日間の支払い猶予を認めるよう命令
  • 投資家と銀行の契約を除外する規定を盛り込むべきだったとの指摘も

米ニューヨーク州のクオモ知事は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済的打撃の緩和に向け、市中金融機関に対し住宅ローンや法人融資の一時的な救済措置を講じるよう命じた。だが対象が広範囲に及ぶことから、意図しない形で市場を混乱させ、金融システムにリスクが生じる危険もある。

  クオモ知事が21日に署名した行政命令は、州金融サービス局(DFS)の監督下にある金融機関に対し、「新型コロナ感染症のパンデミック(世界的大流行)の結果として資金繰りの困難に直面するいかなる個人、企業」にも90日間の支払い猶予を求める内容。住宅ローン救済に関する特別規定も盛り込み、収入急減で支払いに窮する住宅保有者や小規模事業者の支援を目指している。

  複数の大手銀行に助言を行う法律事務所フレッシュフィールズ・ブルックハウス・デリンジャーによれば、行政命令は知事が明確に対象としている範囲外のビジネスにも適用される。

  フレッシュフィールズのパートナー、ブライアン・ランス氏らはインタビューで、条件を満たす金融契約、エンドユーザーと呼ばれる投資家と銀行との契約を除外する規定が盛り込まれるべきだったと指摘した。具体的には価格変動に対するヘッジを含むデリバティブ(金融派生商品)取引やマージンローン(証券担保ローン)、債券現先取引(レポ取引)が挙げられるという。

  ランス氏は「減るどころか金融リスクがかえって生じている。きのう(23日)は行政命令署名後の最初の営業日だったが、ニューヨーク州が監督する銀行は、命令に違反した場合に訴訟を起こされる危険に既に直面していた」と語った。

  

原題:Banks Blindsided as N.Y. Virus Relief Order Roils Contracts (1)(抜粋)

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