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IOC渡辺委員:「五輪は今秋開催望ましい」、選手の気力やコスト面で

  • 新型ウイルス収束が前提で短期間延期での開催実現は難しいとも認識
  • 東京五輪は震災からの復興の象徴、中止だけは避けてほしい

国際体操連盟の会長で、国際オリンピック委員会(IOC)の委員も務める渡辺守成氏は、東京五輪・パラリンピックの開催時期について、選手のモチベーションやコンディションに加え、経済的な影響の側面からも「秋の開催が望ましい」との見方を示した。

  渡辺氏は24日のインタビューで、既に選考を終えた五十数パーセントの五輪代表選手がモチベーションを維持できるのは秋くらいまでと指摘。コスト面でも延期期間が短いほうが負担を軽減できるとの見方を示した。ただ、新型コロナウイルス感染の収束が前提で、会場確保の問題と合わせると実現は難しいとも認識していると述べた。

JAPAN

Morinari Watanabe

Photographer: Andy Hung/Bloomberg

  同氏は、17日の国際オリンピック委員会(IOC)と各競技を統括する世界33の国際競技団体(IF)との会談にも出席。同会談では「誰もが延期になるかもしれない」との思いを抱きながらも、「選手のためにギリギリまで頑張ろうとの気持ちを共有していた」と語った。

  しかし、その後各国で外出禁止令が出されるようになると、練習ができない選手の声がメディアに取り上げられ流れが変わったと振り返った。一方、日本で出場が決まっているベテラン選手からは、今回の五輪が競技人生の最後になるとの思いもあり延期しないでほしいとの声もあがったという。

  東京五輪の開催を巡っては、20日にギリシャからの聖火が宮城県に到着しており、26日には福島県で出発式が行われる予定。渡辺氏は、東京五輪は東日本大震災の復興の象徴でもあり、聖火到着に涙を流した人がいるように特別な意味を持つと指摘。震災から復興した姿を見せられるよう、中止だけは避けてほしいと語った。

財政的問題

  東京五輪が延期になった場合、放映権収入などを財源とするIOCからの分配金支払いが遅れることで各IFの財政が悪化し選手の強化費用が捻出できないとの指摘もある。これについて、渡辺氏は、国際体操連盟では分配金が減額となる可能性を見越して予備金を積み立てており問題はないと述べた。

  企業が五輪を契機とした新たな商品の投入や、土地や建物の価値が上がるなど「プロフィット」を目に見える形で残せれば意義を示せるとして、五輪開催は費用ではなく投資と考えたいと語った。

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