米クレジット市場の危機深まる-ファンドが住宅ローン担保証券売り
Sridhar Natarajan、Claire Boston、Heather Perlberg米国のクレジット市場で危機が深まりつつある。住宅ローン担保証券(MBS)を保有する多くのファンドが投資家への償還資金を確保するため数十億ドル相当の売りに動いている。
22日に売却が図られたMBSには、「アルファセントリック・インカム・オポチュニティーズ・ファンド」が抱える証券少なくとも12億5000万ドル(約1400億円)が含まれる。手元資金を得たい同ファンドは、主に民間の住宅ローンを裏付けとする証券の買い手を求めたと、非公開の取引だとして関係者が匿名を条件に語った。
同ファンドは20日に17%値下がりし、先週の下落率は31%に達した。

アルファセントリックのジェリー・シラジー氏は22日の電子メールで、「新型コロナウイルスは深刻な市場の変調と、大半の債券市場セグメントでの流動性の問題を招いた」と指摘。同ファンドもまた「こうした変調の影響を免れず、他の多くのファンドと同じように前代未聞の市場環境に対処するため迅速に動いている」とコメントした。
同氏は広範な証券を提供するのが有利な価格を引き出す最善のやり方だと説明したが、同ファンドが売りに出した証券の規模には触れなかった。
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原題:Mortgage Bond Sales Flood Market Amid Pleas for U.S. Help (1)(抜粋)
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