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ECBの債券購入、債務危機の再発は阻止できる公算大きい

  • 7500億ユーロの債券購入計画、域内の国債スプレッドすでに縮小
  • パンデミック対応で支出拡大の域内各国に巨大な買い手

欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏のリセッション(景気後退)入りを阻止するのは不可能だが、ユーロ圏の存続を脅かした債務危機の再発は防ぐことができるかもしれない。

  ユーロ圏域内総生産(GDP)の約6%に相当する7500億ユーロ(約89兆円)の債券購入計画は、各国政府が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)対応で大幅な歳出拡大に乗り出すのを容易にしそうだ。

  すでにユーロ圏全域で借り入れコストは低下し、効果が見られている。さらに重要なことに、イタリアなど厳しい状況に置かれている国と、比較的安全なドイツなどとの国債スプレッドも縮小している。

Borrowing costs in Europe's riskier nations drops after Lagarde's intervention

  各国政府は既に財政出動の構えを示している。イタリアは直接的な景気刺激策に250億ユーロを費やすと表明、追加措置も打ち出す公算が大きい。フランスは銀行の法人融資最大3000億ユーロに政府保証を付与すると約束、スペインも企業の資金繰り支援で1170億ユーロの計画を明らかにした。

  財政黒字を長年続けながらも歳出拡大を渋っていたドイツですら、融資保証や資金注入で企業を支援する5000億ユーロ規模の基金を設立する見通しだと報じられた。

  これら計画の全てが国債増発でまかなわれる必要がある。債務負担を巡る懸念が長く続いているユーロ圏に、巨大な買い手が現れたことになる。バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの推計によると、ECBの購入は追加的に供給される債券の規模を上回る。

原題:
ECB Signals No Return to Crisis That Almost Split Euro Zone (1)(抜粋)

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