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FOMC声明:金利をゼロ~0.25%に引き下げ、克服確信まで維持へ

米連邦準備制度理事会(FRB)が15日発表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明は次の通り。

  新型コロナウイルスの感染拡大は地域社会に被害を及ぼし、米国を含む多くの国々の経済活動に混乱をもたらしている。世界の金融状況も著しい影響を受けた。

  米経済はこの厳しい局面に臨むのに当たり力強い基調にあったことが、経済データに示されている。1月の会合以降に入手した情報によれば、労働市場は2月末にかけて引き続き力強い状態にあり、経済活動は緩やかなペースで拡大していたことが示唆されている。

  雇用の伸びはこの数カ月、平均的に見て底堅く、失業率は低水準を維持している。家計支出は緩やかなペースで増加したが、企業の設備投資や輸出は弱いままだ。もっと最近では、エネルギーセクターに負荷がかかるようになった。

  前年比ベースでは全般的なインフレ率および食料とエネルギー以外の項目のインフレ率は2%を下回って推移している。市場に基づくインフレ調整指標は低下した一方、調査に基づくより中長期的なインフレ期待の指標はほぼ変わっていない。

  連邦準備法に定める責務に従い、委員会は最大限の雇用確保と物価安定の促進を目指す。新型コロナの影響は短期的に経済活動に重しとなり、経済見通しへのリスクとなる。

  こうした情勢を考慮し、委員会はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジをゼロ-0.25%に引き下げることを決めた。経済が最近の出来事を乗り切り、最大限の雇用と物価安定の目標を達成する軌道にあると委員会が確信するようになるまで、この目標レンジを維持する。

  この措置は経済活動と力強い労働市場環境に加え、インフレ率が委員会の目標である対称的な2%の目標に戻るのを支援するとみている。

  委員会は公衆衛生や世界的な動向、抑制されたインフレ圧力に関連した情報を含め、今後の情報が経済見通しに与える意義を引き続き監視し、経済を支えるためその手段を使って適切に行動する方針だ。

  金融政策のスタンスに対する将来的な調整のタイミングと規模を決める上で、委員会は最大限の雇用確保の目標と対称的な2%のインフレ目標に関連付けながら、経済情勢を現状と予測の面から精査する。

  この精査では労働市場の状況を示す指標のほか、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融・国際情勢に関する情報などを幅広く考慮する。

  連邦準備制度は家計や企業への信用の流れを支えるため、あらゆる範囲の手段を活用し、それによって最大限の雇用確保と物価安定を促進する用意がある。

  家計と企業への信用の流れの中核である財務省証券と政府支援機関(GSE)保証付きの住宅ローン担保証券(MBS)の市場の円滑な機能を支援するため、委員会は今後数カ月にかけて、財務省証券の保有を少なくとも5000億ドル(約53兆2300億円)、同MBSの保有を少なくとも2000億ドルそれぞれ増やす。

  委員会はまた、連邦準備制度が保有する政府機関債およびGSE保証付きMBSの償還元本を全て同MBSに再投資する。さらに、オープン・マーケット・デスクは最近、翌日物とターム物のレポ取引の規模を拡大した。委員会は市場情勢を緊密に監視し、計画を適切に調整する用意がある

  今回の金融政策措置に対し、パウエル議長とウィリアムズ副議長、ボウマン理事、ブレイナード理事、クラリダ連邦準備制度理事会(FRB)副議長、ハーカー総裁、カプラン総裁、カシュカリ総裁、クオールズFRB副議長が賛成した。

  反対票を投じたのはメスター総裁で、市場の円滑な機能と家計および企業への信用の流れを促進するために取られる措置全てを全面的に支持する一方、今回の会合ではFF金利の誘導目標レンジは0.5-0.75%への引き下げとするのが望ましいとした。

  家計と企業の信用ニーズを支える一連の措置に関連し、連邦準備制度は公定歩合での貸し出し、日中信用、銀行資本と流動性バッファー、準備預金に関する措置や、他の中央銀行と協調した米ドル流動性スワップ取り決めを発表した。さらなる情報はFRBのウェブサイトに掲載されている。

原題:U.S. Federal Open Market Committee March 15: Statement Text

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