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ソフトバンクG、5000億円上限に自社株買いへ-株価は下落

更新日時
  • 取得期間は16日から21年3月15日まで、取得後は消却を検討
  • 株価は一時9.6%安と昨年1月以来の安値に、引けにかけやや戻す
ソフトバンクの孫正義社長

ソフトバンクの孫正義社長

Photographer: NurPhoto/NurPhoto

ソフトバンクグループは13日、5000億円を上限に自社株買いを行うと発表した。取得後の株式は消却を検討する。発表後の株価は下落した。

  取得株式数の上限は1億4500万株で、発行済み株式総数の7%に当たる。取得期間は16日から2021年3月15日まで。取得理由は株主還元の充実のためとしている。

  自社株買いは日本株市場の取引が始まる午前9時に発表されたが、ブラックマンデー以来の下落率を記録した米国株急落の影響もあり、株価は一時前日比9.6%安と昨年1月以来の安値水準まで下げた。終値は5%安の3764円。

ソフトバンクグループ株の昨年来推移

  ソフトバンクG広報室の湯浅謙一氏は、株価が「当社の考える株主価値と乖離があることと、市場のボラティリティーが高まっていることで株主還元策を行うことにした」と説明。金額規模は手元の流動性と財務の安定性を考慮に入れたとしている。

  自社株買いを巡っては、物言う株主(アクティビスト)のポール・シンガー氏率いるエリオット・マネジメントから実施を求められていたが、湯浅氏は「当社の判断で実施を決めた」と述べた。

  ユナイテッド・ファースト・パートナーズでアジア調査責任者を務めるジャスティン・タン氏は、株価の急落後に自社株買いをするのはソフトバンクGの習性だとした上で、「買い付け期間が長期にわたり、感情的になっている市場を支える材料にはあまりならないだろう」とみている。

  一方、シティグループ証券の鶴尾充伸アナリストはリポートで、ソフトバンクGの業績と財務は米スプリントの合併承認などから改善方向にあり、自社株買いの決断は適切と評価。新型コロナウイルスが世界の市場をかく乱する中、投資家がリスクを取る姿勢を復活させる要因になり得ると分析した。

  ソフトバンクGは昨年2月にも、同社としては過去最大だった5000億円の自社株買いを表明。株価は4000円台から一時6000円台まで上昇したものの、その後は米ウィーワーク問題や新型コロナウイルスによる世界的な株式市場の混乱もあり、12日時点では再び4000円を割り込んでいた。

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ソフトバンクG孫社長とエリオットのシンガー氏

  今年2月にはエリオットによる30億ドルのソフトバンクG株保有が判明した。エリオットは、同社株が過小評価されているとして2兆円規模の自社株買いの実施を提案していた。

  孫正義社長は決算会見で、資金の余裕がある状態での自社株買いは「基本的な私の考えと一致する」と発言。社債も発行している関係で、実施時期は格付けとのバランスを見ながら「タイミングと規模は今後考える」と話していた。

  2月下旬にはマージン・ローンと呼ばれる手法で、子会社の国内通信大手ソフトバンク株を担保に国内外金融機関16社から最大5000億円を借り入れると発表した。

(株価情報を更新、アナリストの見解を追記します)
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