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新型コロナでアジア太平洋の銀行の信用損失、1000億ドル増へ-S&P

  • 企業と家計の所得、2110億ドル失われる見通し-S&P
  • 中国不動産セクターの約4分の1の格付けと見通しに圧力も

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、アジア太平洋地域の銀行の信用損失は今年1000億ドル(約10兆4000億円)増加し、中国の金融機関が打撃の矢面に立たされる。S&Pグローバルがこう予想した。

  S&Pのアジア太平洋チーフエコノミスト、ショーン・ローチ氏は10日付のリポートで「一部の活動は永久に失われる」 と述べ、 企業や家計の所得は「約2110億ドル失われる見通しで、これが域内全般においてバランスシートに穴を開けるだろう」と指摘した。

  アジアの金融機関が新型ウイルス感染拡大の状況を乗り越えられるかどうかが、世界の金融システムにより大きな影響を持つ。マッキンゼーのリポートによると、銀行の税引き前利益に占めるアジアの割合は他のどの地域よりも大きい。

  S&Pはリポートで、新型コロナウイルス感染症(COVID19)危機が中国の銀行に急激な短期的プレッシャーをかける公算が大きく、中国不動産セクターの4分の1近くの格付けと見通しが圧力にさらされる可能性があると予想した。

  同社クレジットアナリストのハリー・フー氏は「これまでの中国の規制対応は、銀行システムを利用して感染拡大の経済的影響を緩和し、医療支援とウイルス封じ込めに不可欠な事業体に資金を提供することだった」と指摘。「銀行は短期的な商業的利益を犠牲にする必要があるかもしれず、すでに資本圧力に直面している金融機関を圧迫している」と分析した。

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原題:
Virus Seen Adding $100 Billion to Asian Bank Credit Costs (1)(抜粋)

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