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米大統領、給与減税と打撃受けた産業救済目指す-新型コロナ対策

更新日時
  • 金融危機以来の大幅株安受け、景気刺激策実施へとかじ切る
  • 10日「午後に経済対策の一部を発表する」と大統領

トランプ米大統領は9日、給与税減税と、新型コロナウイルスで打撃を受けた産業への「非常に大規模な救済措置」を目指すと述べた。金融危機以来の大幅株安を受け、景気刺激策実施へとかじを切った。

  ホワイトハウスで記者会見したトランプ大統領は、経済を下支えする「極めて劇的」な措置を発表する計画だと発言。「あす午後に経済対策の一部をここで発表するつもりだ。大きな措置になる」と語った。また、在宅を余儀なくされることで収入を失う恐れがある時間給労働者も支援する意向を示した。

  新型コロナ感染が米国でも広がり、トランプ大統領により断固たる行動を取るよう求める圧力は強まっている。政権はこれまで、景気刺激策に消極的な姿勢を示していた。ムニューシン財務長官は先週、政府は新型コロナ対応の一環として給与税減税は検討していないと発言、市場の混乱も金融危機時ほどではないとの認識を示していた。

  航空会社やクルーズ船運航会社を中心に民間セクターは一段の救済策を求めているが、米政権内で議論されている措置で株安に歯止めがかかるかどうかは不透明だ。

  事情に詳しい複数の関係者によると、トランプ大統領が発表する包括的な経済対策では、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた旅行業界への支援は当面除外される見通し。このため、投資家は同計画を好意的に受け止めない可能性がある。

  これら関係者が匿名で明らかにしたところでは、経済対策には給与減税と、病欠の有給扱いの拡大が盛り込まれる可能性が高い。政府も旅客需要の大幅縮小で打撃を受けている航空会社や接客業への支援の必要性は認識しているが、何が最善の方法なのか確信を持てない状況だという。

議会

  トランプ大統領の方針表明まで具体策の提示を控えていた議会共和党は独自案を表明し始めた。給与減税案は共和党議員の一部から支持を集めているが、民主党は反対している。

  9日夜に開かれた民主党指導部の会合後、ペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は給与減税について、新型コロナ感染拡大の影響を受けた人に限定すべきだと指摘。ホイヤー下院院内総務は「トランプ大統領はほとんど何でも減税で解決しようとする」と語り、一般市民のほか、医療施設や医療保険会社なども政府から何らかの支援を受け、新型コロナの影響で破綻することはないとの確信が持てるようにすることが必要だと述べた。

  一方、上院共和党指導部のメンバーであるロイ・ブラント議員は、給与減税案に議会が反対するのは難しいだろうと述べた。

  民主党議員と一部共和党議員は、有給扱いでの病欠ができずに衛生当局が勧める外出自粛2週間の実施が困難な労働者を守る何らかの措置を支持している。

  議会は12日から1週間の休会に入る。それまでに法案をまとめるのは困難な見通しだ。共和、民主両党とも迅速に行動したいとしているが、法案に何を盛り込むかで妥結する必要がある。

原題:Trump Floats Payroll Tax Cut After Market Plunged on Virus Fears(抜粋)

Trump’s Virus Aid Package to Leave Out Travel Industry for Now(抜粋)

(支援策に旅行業界が除外される可能性などを加えて更新します)
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